静岡県職員組合
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2007年度 県職ニューストピックス

 

県職ニューストピックス

県職ニューストピックス
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2007年3月号
2007年3月10日 定期第1280号

2007年度新役員 全員信任される

 組合は、2月21日に全組合員による信任投票を実施した。信任投票は、静岡県職員組合役員選挙において、2007年2月9日に選挙規則第46条(当選人)の規定により当選人となった執行委員長、副執行委員長、書記長、書記次長及び地域別による執行委員、会計監事及び青年部、女性部、経験者部会、現業評議会の部(会)長に選任された執行委員を対象に行った。その結果、当選人全員が信任され、その後3月2日に行われた会議で、07年度に向けた新執行体制が確立した。

職名(●印は専従役員) 氏名 所属分会名
●執行委員長 鈴木 博 職員組合
●副執行委員長兼組織部長 鈴木 修 浜松財務事務所
●副執行委員長兼法規対策部長 寺尾 美郷 こども家庭相談センター
●書記長 勝又 直人 藤枝財務事務所
●書記次長兼調査部長 石間 利秋 清水港管理局
 財政部長 山口 章一 環境総室
●文教部長 伊藤 隆弘 建築住宅総室
●自治政策部長 山本奈美江 こども病院
●福祉対策部長 杉山 秀行 職員組合
 青年部長 寺田清一郎 県民生活総室
●女性部長 鈴木 明美 こころの医療センター
 経験者部会会長 高林 茂 浜松財務事務所
 現業評議会会長 近藤 信次 畜産試験場

●現在の全国情勢
 今、日本は深刻な格差拡大と二極化に直面している。企業収益は5年連続で増益の見通しであるが、労働分配率は低下が顕著となっている。
 さらに「小泉構造改革」路線を継承した安倍内閣による企業優遇税制の一方で、生活保護見直しや「ホワイトカラーエグゼンプション」導入のくわだてなど、国民・労働者に痛みを伴う改悪が進行している。所得格差がますます拡大する中、労働者全体の賃上げとともに「中小共闘」強化、「パート共闘」設立に取り組み、格差を縮小していかなければならない。

●全国の公務員労働者
 全国の公務員労働者も、新たな地方分権推進法が成立し、地方財政確立の検討による財政難の名の下に、独自の賃金カットなど逆風の中で交渉を続けている。今年はこれまでの賃金削減攻撃に終止符を打つとともに、労働基本権回復問題「決着の年」にする意気込みで権利回復に真正面から取り組む必要がある。

●県職の取り組み・課題
 県職では、春闘アンケートで示された組合員の意見を反映させ、積極賃上げ路線を基本に要求を組み立てた。今後は、査定昇給枠の公平・効果的な活用や昇任年齢の早期化を要求していく。
 また、早出遅出勤務制度の整備など男女共同参画社会の職場づくりや、労働時間短縮などにも取り組んでいく。
 問題は山積し、取り組むべき課題は多いが、全組合員の団結により、この情勢を打破しよう。

 

 
3病院独法化反対―パネルディスカッションを開催―

▲一般の参加者を含め約60名が参加したパネルディスカッション。県民からの切実な声もあり、有意義なものとなった=2月24日、静岡市内

 2月24日、静岡市内において、組合は、独立行政法人を考える公開パネルディスカッションを開催した。
 コーディネーターに自治労静岡県本部鈴井執行委員長、パネリストにこども病院医師、総合病院検査技師、県職書記長を迎え行った。一般県民も含めおよそ60名の参加があり、多くの意見が交わされた。

パネリスト、参加者からの「声」
 はじめに、コーディネーターの鈴井氏から「(独法化は)国で行われている行政改革の一環であり、国では導入後の見直しが行われている段階である。今後地方に導入されていくが、国の仕組みが変わることの地方独法への影響が問題」と発言があり、その後、パネリストから問題提起がされた。

●医師から見た問題点
 「財政的に支援が担保されない限り、機能が発揮されない。不採算部門を持った民間でも、独立採算を求められており、独法化された後、県から財政支援がされなければ同じようになるのではないか。県からは不採算部門については、引き続き財政支援をすると言われているが、小児医療はほとんどが不採算医療である。患者のために一所懸命努力をし、入院期間を短くすれば、採算があがらないから入院を増やせということになる。医師の良心に反したことになってしまう。」

●看護・コメディカルから見た問題点
 「今まで総合病院があげてきた収益は県に入っていたが、独法化されれば、これが病院の収益になると言われている。県は独法化推進をしていく上で良いことばかり言っている。職員は県立病院で働くことに誇りを持っている。しかし、独法化されることで労働環境が悪くなるのではと不安をもち、早期退職を考えている人も少なくない。人員削減がされ、医療の質が低下するのではないかと不安もある。」

●財政面の問題点
 「現在の県立病院は、県からの費用負担がなければ赤字になっている。独法化後、県は費用負担は減らさないと言っているが、制度では費用負担が決まっているのではなく、出すことが出来るということになっているだけ。赤字になれば縮小や廃止といったことも考えられる。また、法人の理事長に大きな権力を持たせることになるが、専断につながることにもなる。更に法人に移行、維持をしていく費用も今まで以上にかかることになり、これは無駄ではないかと考える。」といった面も指摘された。
 更に、人材確保が今以上に出来るようになるのかといったことに関しては、「病院は働く環境としては非常に厳しく、今以上にひどくなったら働き続けられなくなる。」といった意見もあった。

●参加者からの声
 県民からは、「県立病院は民間に比べ、同じ治療をしていても費用が安く済むといった経験をしたことがある。これは県立だからこそであると感じた。低所得者が安心して医療を受けることが出来るためにも県立病院はなくなってはいけないと思う。組合はもっと反対を外に向けて訴えるべきだ。」組合員からは、「病院では奉仕の精神で働いている職員が多くいる。そのような状況で労働環境が悪くなれば、いつまで持つのか疑問である。」といった声もあがった。

●今後の取り組み
 県は独法ありきで物事を進め、2月議会においては独立行政法人化に向けた予算を提案した。組合は独立行政法人化阻止を全県の取り組みとして、今後の県民に向けた宣伝や請願署名を成功させていく。

 

 

 

 
病院を非公務にするのは大変疑問
中部3支部が春闘討論集会を開催
 中部3支部(静岡・県庁・志太榛原支部)春闘討論集会が2月2日に静岡市もくせい会館で開催された。3支部以外からの参加もあり、総勢36名の参加で行われた。
 今年は「公務職場の民営化の問題点」と題しての清水敏早稲田大学教授の講演がメインであった。講演内容は以下のとおりである。


講演骨子
●ストライキ・政治的行為もまったく自由になる「非公務員型独法」

 90年代終盤から公務職場も民営化が進められてきた。しかし、法律的にはどこまでが公務か確定できず、結局政治判断・世論により決定される。地方独立行政法人(以下独法)もその一形態である。本来ストライキでストップして困る仕事は公務員型でやるべき。病院を公務員型にしないのは大変疑問。非公務員型になれば、ストライキもできるし政治的行為も制限はない。さらに同じ公立病院でも、公務員も非公務員も混在してくると、今まで公務員の労働基本権を制限してきた論拠が揺らぐ。

●独法なら就業規則や労働協約への労組の取り組みが極めて重要
 非公務員型独法の場合には、民間職場と同じ労働法適用になり、就業規則・労働協約への労組の取り組みが極めて重要になる。ストライキを行使して使用者側と交渉できる。また独法の場合には中期計画などや評価委員会による評価がされるので、労組としてそれらに関与していくことが不可欠である。
 ただ、自治体と違い、独法には解散もあり得る。その場合、雇用保障はない。今後は雇用保障法制定を求めていくが、現段階ではその法はないので、ストライキといっても、法人の解散も計算に入れなければならない。現段階では、民間事業者との競争を意識せざるを得ない。労使で交渉を重ね、よりよいサービスを適正に安定的に住民に提供して信頼を得ていくべきだ。そのことが、雇用と安定した労働条件を確保していくことにつながっていく。

 

 

 

 
自治労統一ストライキ批准投票
69.84%の批准率で確認
 自治労は2月28日に開催された第2回拡大闘争委員会で、2月15日~22日において実施した2007春闘ストライキ批准投票中間結果を公表した。結果として69・84%の批准率で確立され「2007年ストライキ批准の成立と闘争指令権確立宣言」の確認を行った。
 また県職は、3月2日に開催した「第6回拡大執行委員会」で、春闘ヤマ場に向けた具体的な行動(下図参照)について確認し、支部別拠点集会の開催や早朝ビラ配布行動、全職場時間外集会を実施する。
 民間労働者や自治労・公務員連絡会に結集し、全組合員が一丸となって3月8日に行われる人事委員会交渉や3月13日の副知事交渉における要求前進を目指そう。

 

 

 

 
社保 全国組織結成へ一票投票
全国社保労組本部は3月10日に結成大会、静岡支部は3月31日に結成大会
 県職に結集する社会保険職場の組合員は3月31日を持って、地方分権一括法附則に基づく00年4月から7年間の経過措置が終了し、県職員組合から独立をする。県職は、大会方針で「50年を超える県職の一員としての活躍に敬意を表し、今後の新たな発展を期待し、独立にあたってできる限りの支援を行う」ことを確認してきた。また、2月6日に開催された第180回県職本部委員会で河村委員(社保協書記長)から「社会保険庁改革課題として先の国会に提出された『ねんきん事業機構』など政府案は廃案とされ『非公務員化』をキーワードとする新組織設立など6分割して解体を先行させる動きが加速している。執行体制の解体を行って、年金額が上がるのか、年金の空洞化に歯止めがかかるのか。また、新組織への移行に関連して現場では雇用不安も広がっており、その不安を解消し、しっかりとした交渉権限をもつ組織へ移行するため全国社会保険職員労働組合を立ち上げる。今後は自治労中央本部へ直接加盟する形式となるが、県職・県本部とも連携を持った運動を進める。指導・協力をお願いしたい」と決意表明した。
 また、社会保険職場で組織されている「社会保険職員協議会(以下社保協)」はこの間、社会保険職員で構成する全国組織結成にむけた取り組みを行い、全国社会保険職員労働組合規約及び全国社会保険職員労働組合静岡支部(以下静岡支部)規約などに対する一票投票を行い、いずれも批准された。
 全国社会保険職員労働組合は、3月10日に結成大会を開催し、運動方針や本部役員の選出を行った。また、静岡支部は3月31日に結成大会を開催する。
 これまでの社保協組合員の県職運動における活躍に敬意を表し、県職として全国社会保険職員労働組合結成による新たな発展と組合員の雇用と生活を守る闘いにできる限りの協力を行っていく。

 

 

 

 
健康と安全を守り、働きがいのある仕事・職場に
奈良市で自治労安全衛生集会が開かれる
 2月15日~16日の2日間、今年度の自治労安全衛生集会が奈良市で開催され、全国から過去最高の約800人の参加者があり、メンタルヘルス対策など最近の安全衛生活動への関心の高さをうかがわせた。
 第1日目は全体集会で、村山武彦早稲田大学理工学術院教授の「アスベスト問題の現状と課題」と題した基調講演と3つの活動報告があり、さらには「お笑い人権高座」と銘打った、霧の新治さん(落語家)のユニークな記念講演があった。

●基調講演~アスベスト被害はこれから本格化
 基調講演で村山教授は、日本では86年ごろからようやくアスベスト問題への関心が高まったが、その頃すでにフランス、ドイツ、イギリスなどの主要国では禁止に向けた動きがすすみ、90年にはほぼ消費しなくなった。それにひきかえ日本の場合には、80年代後半から90年代前半にかけてバブル期を迎え、建材の需要が急増する中で消費量が70年代についで第二のピークを迎えた。汚染から40年くらいを経て影響が現れるアスベストの特徴から考えて、今後2030年ごろにかけて本格的に影響が現れ、中皮種の発生などが危惧されると警告を発していた。

●分科会~メンタルヘルス対策 ケア・システムづくり
 2日目は、「安全衛生委員会の活性化」や「メンタルヘルス対策」、「アスベスト対策と地域の安全衛生」など9つの分科会に分かれ活発に論議をおこなった。
 そのうちの一つである「メンタルヘルス対策―ケア・システム作り」の分科会には105人の参加があり、活水女子大学健康生活学部教授で、診療内科医であり、長崎県などの非常勤産業医も兼ねている永田耕司医師の基礎講義と、大分県職、鳥取県本部、八王子市職、香川県職から各々のメンタルヘルス対策の活動報告が行なわれた。
 永田医師は、長崎県で毎月2回のメンタル相談日を設け、年間360人の相談実績があることを踏まえて、「メンタルヘルス対策はいろいろな相談窓口を作っておくことが大事」「精神科の敷居は依然として高いが、相談を受けてすぐ治療、投薬もできる体制は効果的」「周囲の人間の誰もがカウンセリング・マインドで接していくことが必要」などと、具体的なケアのあり方を語った。
 活動報告の中では、大分県で行なわれている「ストレス簡易診断システム」、職員が各々のパソコン端末から、57項目のストレスチェックシートに回答し、問題ありと思われた4%弱(400人程度)に担当課の保健師が直接働きかけ、100人が相談に結びついているという事業が注目を集めた。


全国から過去最高の約800人が参加した労働安全衛生集会=2月15~16日、奈良市内

 

 

 

 
世界平和へ向けて―
3・1ビキニデー全国集会 静岡市

▲核廃絶、脱原子力に向けて全国から多くの参加者が静岡に集まった=3月1日、静岡労政会館

 3月1日、「被災53周年3・1ビキニデー全国集会」が静岡労政会館で行われた。あいさつの後、広島平和研究所所長の浅井基文氏から「北朝鮮の核実験と東北アジアの非核化」の題で講演と提起を受けた。その後、世界の核被害の報告や日本各地の現状報告がされ、最後に集会アピールを読み上げ閉会となった。
 平和への重要な取り組みとして、県職は今後も取り組みを継続していく。

●3・1ビキニデー
 1954年3月、米国が国連信託統治領だった太平洋マーシャル諸島のビキニ環礁で行った水爆実験で、焼津港所属の遠洋マグロ漁船「第五福竜丸」の乗組員や同諸島住民らが被災、多数の日本漁船が放射能汚染を受けた上、日本列島も放射能雨に見舞われたビキニ事件から3月1日で53年になった。
 事件は、核戦争の恐怖、原水爆禁止(原水禁)運動、広島・長崎の被爆者援護、地球環境汚染問題などの原点として社会に大きな影響を与え、今なお多くの問題を投げ掛けている。

 

 

 

 
女性部 カンガルー応援団 親子クッキング
小麦の大変身!

▲この小麦がどんなふうに変わるかな~?


▲美味しいうどんを作るぞ~。包丁も上手に使えるよ!


▲親子で一生懸命マフィン作り。おいしいものを食べるのは大変だ。

 02年以降、活動休止状態でしたが、2月17日に久しぶりの活動再開となりました。
 今回は小麦の大変身と題して、うどんとマフィン作りに挑戦しました。初めて小麦の穂を見るお子さんばかりの中、その小麦がうどんやマフィンになっていく過程を親子で楽しんでいただけました。
 特にお母さんたちからは、うどんのおいしさとともにうどんにつけて食べる汁のだし(昆布と鰹節からとりました)のおいしさに感激の声が多かったです。
 今回講師を務めてくださった、NPO法人子どもの森の安田先生・小栗先生からは、「素材の持つおいしさを大切にして子どもたちに伝えてほしい」とのお話もあり、日頃忙しく料理にも手をかけられない中、親子で楽しく料理し、味わえる、楽しいひとときとなりました。
 今回、会場の都合上14組限定の開催でしたが、キャンセル待ちが出るほどの申し込みがありました。今後も親子で参加して、交流できるものなどを企画していきたいと思います。


▲「この小麦が美味しいうどんやマフィンになったよ!」

 小麦の穂を持ってハイ、ポーズ。親子で楽しい時間を過ごしました。=2月17日、静岡市内
 
2007年2月号
2007年2月10日 定期第1278号

1月17日 組合専従役員、知事交渉で要請
地方分権へ一層の尽力を、「改革」は慎重かつ労使合意を


▲石川知事に対し、積極的な地方分権、「改革」に対する慎重な議論と労使合意などを申し入れる組合専従役員=1月17日、県庁内知事室

 07年1月17日、組合専従役員は、石川知事と交渉を行った。交渉では(1)「道州制」「地方分権」など、都道府県再編成の将来構想について本県の主体性をもとに地方団体の連携と積極的な提言を求めたほか、(2)労働基本権回復が必要不可欠な段階となっており、政府に対する働きかけと勤務成績評価及び県立病院独法化課題については慎重を期し十二分な話し合いを求めた。(要旨は以下のとおり)

●地方分権
組合 再び地方分権推進法が制定され、事務権限・税財源移譲のチャンス。しかし、道州制について知事会のスタンスが不明確で、改めて政令県や広域連合のあり方を主張すべきときが来ている。積極的な提言とアクションが必要だ。
知事 全国知事会では強いて一本化する必然性が無く、むしろ各案列記でよい。議論は自由だが、今の国の行政機構を壊すことはそう簡単にはいかないのではないか。
組合 最近広域連合の主張をされているが、今後力を入れて検討していくということか。
知事 県をなくすという意味ではなく、道州制に一気に行かなくても、新たな体制に行くと私は想定している。その場合に地域に行く行政があり、最終的に政令市になればすべて移譲できるが、そうでない地域については、それをもう少し大きくするステップとして捉えている。統一地方選挙終了後、訴えながら誘導していきたい。

●労働基本権
組合 (1)専門調査会で「論点」が精査され、労働基本権の再構築が俎上に上っている。(2)公務の民間移譲が進み、同じ公共サービスの仕事に労働3権を持っている労働者と持っていない労働者が存在した錯綜した状況は好ましくなく労働3権を返すべき、(3)人勧制度が、地域給や公民比較問題にみられるように、歴史的に機能低下している。以上の3点から労働基本権を返すべきと考えている。
知事 前提として、労働法制の改悪と一緒に進められるのではないか。職階制がない状態が急に切り替わって、対応できるのかどうか。段階的にやったほうが良いのではないか。
組合 今年動きが出ると考えており、重大な関心を持って見極めていく。知事にも尽力をいただきたい。

●勤務評価制度と県立3病院独法化
組合 勤務成績評価制度は、昨年の賃金確定交渉で今後話し合いに入ることで合意した。組合は、労使が意思統一・合意していかないとうまくいかないと考えている。一方で、労使合意できる条件が公務員の場合、組合が労働3権を持っていない現状で4原則2要件の合意が不可欠である。慎重かつ十二分な協議の必要性を理解すべき。
知事 勤務評価制度は民間の極端な悪い例は行わない。民間でも試行錯誤して単純な成績評価主義は問題だとゆり戻しとなっている。評価制度は進化しており、いい方向に向かっているものを導入しないわけには行かない。
組合 県立3病院独立行政法人化問題は、公務員として労働3権がない中、条例で決定したから非公務員になることや、独法化になった後、労働3権があるにもかかわらず、給料の原則(業績主義・成績主義・世間相場)が定められる極めて異例な法律だ。国会の付帯決議に基づく十二分な協議を行うべき。この間、事務局交渉を行ったが、議論がまったくかみ合わない。全国に例が少なく、ビジョンや準備をまったくしていない状況だ。
知事 現在、県内で他の公立・公的病院が大変になっている。本来の目的はそうではないが、これに対して県立病院が人材バンクとして派遣することが独法化で可能となる。全国区で県立病院は評価が高く、人材が確保でき、県内の病院をカバーしなければならない。今後、医療・教育・安全・文化のレベルが高くないと人が集まらない。よく促進するためにも今の仕組みではうまくいかない。
組合 一つの仕組みを良くすると、別のところに穴ができる場合がある。
知事 それはありうると思う。あってはならないから組合からも意見をもらいたい。
組合 組合は強い心配と疑問を持っており、改めて第2次要求を提出する。これについて十分な検討、協議すべき。何もかも反対ではないが、県立病院の任務はもっと幅広いもので、疑問が多すぎる。このことを解き明かされなければ到底賛成できない。

 

 
県職結成60周年記念ファイナルイベント「平和憲法学習講演会」
今、この時期に、平和憲法を考える
 
 静岡県職は、今回、1月30日に組合員及び退職者の会会員を含めて117名が参加し、結成60周年のファイナルイベント「平和憲法学習講演会」を開催した。集会では、ジャーナリストの斎藤貴男氏により「改憲潮流」と題した講演が行われたほか、支部から平和や憲法を考える結成60周年の取り組み報告を行った。

 集会の冒頭、あいさつに立った鈴木執行委員長は「60周年を迎えた昨年、県職組合員はすべて戦後生まれとなった。悲惨な戦争を二度と起こさない決意を込めた平和憲法とともに歩んだ60年を、今後もその体験を語り継ぐ退職者の会と連携し取り組みを進めていく。60周年事業は今集会で結ぶが、一連の法案が準備されており、改憲反対のスタートにしたい」と今集会の目的と決意を訴えた。
 その後、講演会を行い、講師の斎藤貴男氏は「現在の格差や監視社会が広がっているなか、戦争に対しての警鐘を鳴らしてきた。私自身、何に対して恐れを抱いてきたのかが、この間の取材で明らかにされた。それは、福祉までもが戦争のメカニズムに組みこまれること。戦争があたりまえの国では福祉も引き込まれ、戦争がないとまわらない社会になるのではないか」とこれまでの取材での体験を踏まえながら、在日米軍再編計画、防衛省昇格の問題認識や格差社会、教育改革問題にも触れ「ゆとり教育とは名ばかりで、本質は能力による格差を生む発想の優生学思想が貫かれている」ことを明らかにし、「これまでも様々な差別や偏見が存在しており、これらを検証せずに現在の『改憲潮流』に抗うことはできない」と問題提起した。
 講演の後、支部の60周年事業取り組み報告を行い、志太榛原・西遠支部から平和をテーマにした取り組み報告と退職者の会宮川会長の結びの言葉で集会を終えた。
 静岡県職は、これからも平和憲法を考える取り組みを進めていく。

事業の補足
 昨年7月8日に静岡県職は結成60周年を迎え、05年12月8日の平和憲法学習講演会、06年7月8日の自治研集会・祝賀会などを開催し「平和憲法とともに県職60周年」を基本方針に本部・支部で組合員や退職者とともに進めてきた。


▲県職結成60周年のフィナーレを飾る平和憲法学習講演会には、ジャーナリストの斎藤貴男氏を招き、自らの取材に基づいた日本の現状報告と様々な問題提起を受けた=1月30日、産業経済会館・第3会議室

 

 

 

 
07春闘スタート
春闘は1年の闘いの出発点
格差社会解消と生活向上につながる賃上げを
 
第180回本部委員会

 2月6日、組合は第180回本部委員会を静岡市内で開催した。委員会では確定闘争を総括し、県職春闘方針や春闘要求書を決定するとともに、07春闘勝利を目指した行動に取り組んでいくことを確認した。そして委員会当日の夕方に春闘要求書を人事室長と人事委員会に提出し、07春闘を本格的にスタートさせた。

 委員会の冒頭あいさつに立った鈴木委員長は、「60周年イベントを無事終えることができ、感謝申し上げる。県職も還暦を迎え61年目の今年が新たな1年目となる」と述べ、今年の大きな課題に関して提起し、「重要議案が多い委員会であり、委員の皆さんの率直な意見をお願いする」と訴えた。

I.07春闘期の課題
(1)民間企業収益も多くがプラスとなり、学識経験者も今年は労働者に還元をという流れになってきている。企業は一時金で対応との姿勢だが、従来とは違い絶対に負けられない闘いである。県職もこの闘いに連帯し、生涯賃金の上昇につながる月例給の賃上げを求めていく。
(2)働けど貧しくなる「ワーキングプア」と呼ばれる労働者も顕在化し、格差社会解消が求められている。労働者における賃金格差を無くすとともに、非正規労働者と呼ばれる労働者の組織化をし、闘いを展開していく。
(3)4月に統一地方自治選、7月に参議院選があり、今の公務員に対する風当たりの背景にある構造改革路線を転換させなくてはならない。

II.県職の課題
(1)成績主義評価制度導入について、組合としては基本的に反対だが、定昇・特昇が査定昇給に一本化され、ここを全体の賃金水準向上にむけ活用することも検討しなければならない。組合員の十分な議論と納得の上で取り組みを進める。
(2)病院問題について、当局は来年のしかるべき時期に独法化させようとする暴挙を粛々と進めている。これは公務職場の民営化と変わらない。身分と労働条件を一方的に変更することである。組合としては県民の声を反映させる必要がある。2月・6月県議会への取り組みを強化し、反対の立場でしっかりと行動していく。また、選挙で県職の要求を支える候補者を応援していくことが重要となってくる。広く連帯を考えていく。

○21人から多岐にわたる課題を討論
 その後、一般経過報告、中間会計決算報告、会計監査報告が提案され、06賃金確定闘争の取り組みを中心とした報告が行われたほか、退職者の会元臨時職員によるたばこ売上金横領事件の対応経過として、民事訴訟を提訴し、金額の確定・返金・被告の反省を求めており、相手の対応次第では刑事訴訟も検討すること。また、今後このようなことが起こらぬよう再発防止対処方針とともに管理監督責任負担として5%~1%の減給相当額の納入を決定した報告(県職組合員HPに掲載)を行った。
 提案された各報告に対して、9名の委員から人事委員会闘争、選挙闘争、早出遅出勤務、労働安全衛生、勤勉手当、売店体制、試験研究機関(職場)再編、メンタルヘルス、互助会、県立3病院の独立行政法人化阻止についてなど、さまざまな職場報告や質疑が出され、これらに対し執行部から答弁があり、委員の拍手によって承認された。
 その後、確定闘争総括(案)、春闘方針(案)、春闘要求書(案)、規約改正等(案)が執行部から提案され、12人の委員から意見が出され、(1)07春闘期における地域との連帯、(2)06確定闘争の継続課題である勤務評価制度、勤勉手当、早出遅出勤務・短時間勤務の取り組み強化、(3)県立3病院の独立行政法人化阻止にむけた結集提起、(4)平和問題、選挙闘争など平和安心・安全社会に向けた闘いとともに、(5)組織強化の観点から県職ユニオン(組織拡大)結成と取り組み活性化、社会保険職場の情勢と独立課題に向けた支援要請、再任用制度のあり方など多岐にわたり多くの意見が出された。すべてに執行部答弁があり、提案された全ての議案が委員の圧倒的多数の賛成で承認された。その後「県立3病院の一般地方独立行政法人化を阻止する決議」採択を行い、委員全員の団結ガンバローで結んだ。
 なお、本委員会で採択された「決議文」は病院局へ、また承認された「春闘要求書」(知事あて要求書は県職組合員HPに掲載)は7日までに人事委員会及び人事室長へ提出を行った。

○全員のストライキ批准投票で闘争体制を確立しよう
 組合は、本委員会で承認された方針に基づき2月21日までにストライキ批准投票を実施し、全員の批准で闘争体制を確立するとともに、早朝宣伝行動や拠点集会などを通じ、要求前進に向けた取り組みを進める。
 3月に行われる副知事交渉で前進回答を勝ち取り、07春闘勝利に向け団結して頑張ろう。


▲第180回本部委員会全ての報告、議案が承認され、07年の闘いの出発点となる春闘勝利に向けた執行部、委員による団結ガンバロー=2月6日、静岡市内


▲翌7日に人事室長(写真右)へ春闘要求書を提出する勝又書記長(写真左から2番目)

 

 

 

 
全員の投票でスト批准成功を
 自治労は、春闘期に、政府・自治体に要求書を提出し、年間の賃金闘争をスタートさせます。闘争の節々には、ストライキを含む産別統一闘争を配置してたたかいます。この批准投票は、年間を通じて1波につき2時間を上限として、そのスト指令権を自治労中央闘争委員会に委譲することについて批准を求めるものです。自治労の決意を内外に示し、職場の闘争体制確立と合わせ、ストライキ批准を成功させましょう。なお、投票期間は、2月15日(木)~21日(水)となっています。

 

 

 

 
07春闘討論集会

▲講師の田島恵一氏より春闘情勢や課題などについて提起を受け、県職は07年の運動のスタートを切った。=1月11日、もくせい会館

 1月11日、組合は春闘討論集会を開催し、83人が参加した。集会では、県職鈴木委員長及び自治労県本部鈴井委員長のあいさつの後、自治労全国一般評議会田島恵一特別幹事を講師迎え講演を受けた。その後、県職春闘方針や春闘要求書が提起され、休憩を挟み、参加者が4グループに分かれて分科会を行った。集会終了後は恒例の旗開きも行い、今年の組合活動を本格的にスタートさせた。

 今年初めての集会あいさつで、鈴木委員長が「民間組合は積極的な賃上げ要求を行っている。私たちも積極的に連帯・参加し、期待される役割を果していく」と決意を表明し、県職における今年の重要課題として勤務評価制度と県立3病院についても提起をおこなった。続いて、来賓の鈴井県本部委員長からは「労働者を取り巻く情勢は労働者に苦痛ばかりを与えるもの。県本部は職場実態や不満をつかみ団結していく役割を、前を向いて果たしていく」とあいさつをいただいた。
 その後、田島恵一氏の「2007春闘をめぐる情勢と闘いの課題」と題した基調講演を受け、春闘の歴史や情勢、そして(1)地域共闘、(2)企業を超えた闘い、(3)平和運動が必要であることなどの課題について提起を受けた。
 続いて、2月6日に開催される本部委員会の議案提起を行った後、1.基本賃金・地域手当、2.給与水準・勤務評価、3.福利厚生、4.勤務時間をテーマとした分科会で、06確定闘争における総括や職場実態に基づく議論を行った。
 人員不足の状況下での超過勤務の実態、勤務評価制度に関する不安、春闘アンケート結果を基にした生活実態などの活発な議論が交わされた。
 厳しい職場や生活の実態が明らかになるなかで、その改善を図ることが、より一層の期待が組合の取り組みに求められていることが明らかになった集会だった。

 

 

 

 
12月5日 時間外勤務実態調査
慢性的な時間外勤務は減らず、大半は通常業務
 
 組合は、12月5日に、県庁支部と総合庁舎内の全職場及び36協定締結職場を対象に時間外勤務実態調査を行った。(3病院は事務部門)
 その結果、05年度と比較して、23時時点の勤務者は減少したものの、その他の時間帯の時間外勤務者の職員数に占める割合はやや増加し、特に出先事務所で19時時点の勤務者が増加傾向にある。
 同時に行なったアンケートでは、566人から回答があったが、時間外勤務の理由の半数が「通常業務」と答えており、「命令簿に記入しない」が62人あったことは、通常業務による慢性的な時間外勤務が常態化しており、なおかつ申請しない、いわゆる不払い残業が依然としてあることを表している。組合では、これらの結果をもとに、当局との「超勤縮減検討会」で改善を迫っていく。

時間外勤務者の数は減ったが職員数に占める割合は増加
 職員数5479人のうち、19時の時間外勤務者は1385人(25・3%)、21時532人(9・7%)、23時92人(1・7%)で、昨年に比べ19時時点での人数がやや増加している。
 県庁では19時時点が730人、21時時点が288人、23時時点が69人で、いずれも割合はやや減少したとはいえ、依然として70人近い職員が23時に時間外勤務を行なっており、その3分の1が総務部であった。 
 女性の時間外勤務者は全県で19時が205人(昨年度159人)、21時が60人(同53人)、23時3人(同9人)で、19時の時間外勤務者が大幅に増加しているのが特徴である。

人員増などによる抜本的な問題解決が急務
 アンケートは、県庁支部116人、総合庁舎259人、36協定職場191人の合計566人から回答があった。
 時間外勤務の理由は半数近い282人が「通常業務」と答えており、緊急業務は140人、NA(回答なし)が122人もあった。NAは、どちらか判別がつかないためと思われるが、緊急、臨時の必要でないことは明らかである。
 時間外勤務命令簿に記入した人は287人、記入予定は98人で両方あわせると大半を占めたが、記入しないと答えた人が昨年より減少したものの、依然として62人おり、NAが昨年並みの119人であることは、職場に記入しにくい雰囲気があるのかさらに調査する必要がある。
 アンケート結果は、通常業務による慢性的な時間外勤務が常態化していることを表しており、人員増などによる抜本的な問題解決が急務である。また、短時間でも必ず記入する、記入させる運動をはじめ、不払い残業の一掃が課題である。

時間外実態調査アンケート・グラフ
時間外勤務実態調査


今日の時間外勤務の理由は何ですか?


時間外勤務命令簿には記入しましたか?

 

 

 

 
県立病院の独法化に対する県民の意識の高まりを感じる
独法化阻止の街頭宣伝行動
 
 1月27日(土)、2回目となる独立行政法人化阻止街頭宣伝が行われた。約1時間という短時間ではあったが、県民に向け「公立病院の果たすべき役割と安心安全な社会」を訴えた。

 前回に比べ寒さを感じた1月の街頭宣伝行動は、約20名の参加により県民への訴えを行った。
 各支部からの参加者により「県立病院の役割」「県の果たすべき責任」「公的サービスの必要性」について街宣を行う一方、前回同様、県職の訴えを印刷したビラを封入したポケットティッシュを配布。信号待ちの時間には、県民からの問いかけに説明をするなど、あっという間の1時間であった。ポケットティッシュを手にした県民がその場でビラを広げて見る姿や、近隣の店舗からも応援の声が聞かれ始め、さらに関心が高まってきている様子が伺われた。
 今回の県立3病院の独立行政法人化は、県が行う民営化の手法の一つに過ぎず、独立行政法人化の後に待っているのは、民営化・縮小・廃止である。これは私たち職員の働く場を奪うだけではなく、県内医療の質の低下を招き、県民の安心安全を脅かす危険性もあり、強く反対していく必要がある。
 今後、3月まで数回の街頭宣伝等を予定しているが、より多くの組合員の参加により県民に対する訴えを行い、大きな運動として取り組みを進めよう。


▲胸にゼッケンを掲げ、 道行く人に病院独法化の問題点を訴えた。 とても反応もよく、 5,000枚のビラ入りティッシュはあっという間になくなった。 

▲県職の主張が大きく張り出された街宣車の上からも、 県民に対して強く訴え続けた 

私たちの訴えたいことは以下のとおりです。
1.地方独立行政法人制度そのものの存在意義が問われています。
2.意義があるのは公立大学法人だけであり既に完了しています。
3.独法化は既に時代錯誤でもあり病院には最も不適な形態です。
4.本県の独法化方針は病院の機能を無視した前例なき愚策です。
5.しかも県民・職員に1度も詳細な説明なき無責任な対応です。
6.独法化による県責任・関与と効率性確保は根拠なき幻想です。
7.独法化は県の責任低下・放棄をもたらし効率性を損ねます。
8.設置と運営が分離し相互の評価・報告による無駄が甚大です。
9.独法化は減量経営組織であり増員拡充への選択肢は0(ゼロ)です。
10.一般独法化は「民営化へのワンステップ」が学説の常識です。

 

 

 

 
公開シンポジウムを開催します
「遠のく公的医療(仮)」
 
 県立3病院の地方独立行政法人化阻止に向けてシンポジウムを開催します。
興味のある方は是非ご参加下さい。

日時 2007年2月24日(土)13:00~15:00
場所 ふしみやビル別館(静岡市葵区呉服町2-3-1)
内容 「遠のく公的医療(仮)」をテーマとしたシンポジウム。県民の方も含めた意見交換会も予定しています。

コーディネーター 鈴井孝雄氏(自治労静岡県本部執行委員長)
 
2007年1月号
2007年1月1日 定期第1276号

2007
良い社会の公共サービス運動を拡げよう

新年のごあいさつ
執行委員長 鈴木  博




構造改革路線を転換させ持続性ある社会への第一歩を

 組合員の皆さん、新年明けましておめでとうございます。
 例年に比べ暖かい正月になりましたが、如何だったでしょうか。今年も組合員の皆さんとご家族にとって、良い1年であることをまずもってご祈念申し上げます。
 さて、当組合は、昨年7月に結成60年を数え、結成記念日の7月8日に開催した記念祝賀会をはじめとした様々な行事を行い、これまでの歴史と伝統を確認するとともに、より成熟した職員組合としての新たな任務を果たしていくことを誓い合ってきたところです。
 時おりしも、ここ5年間ほど続いてきた構造改革路線を背景とした公務員に対する圧力も、新たな局面に入ろうとしており、その意味から今年は、守勢から攻勢へ活動の転換を図る重要な節目の年ということができます。
 この5年間の公務員バッシングは、当の公務員を叩くことはもとより、そのことをとおして全労働者への低賃金とリストラを図り、企業の収益確保と労働者同士を競わせる格差社会の実現にあったことは明らかになっています。
 この改革の一応の達成によって決して一段落がついたわけではありません。さらなる改革に名を借りた改悪が、今年も形を変えて具体化されてくる可能性は高く、これとの闘いも重要ですが、同時に、構造改革路線による収益・効率のみを重視する浅薄な経済政策によって荒廃した社会から積極的に脱皮をはかる活動展開が、私ども静岡県職にも課せられていると言う事ができます。
 このためにも、構造改革路線に本格的に対抗しうる初めての体系的・実践的理論と評価できる「良い社会の公共サービスを考える」運動を公務員労働運動の柱に据え、さらに国民的運動へと発展させることが今年の大きな課題といえます。
 そして、今年5月に施行60年を迎える平和憲法を維持・発展・発信する闘いと合わせ、県民の安心・安全と平和に生きる権利の確保、そして持続性のある社会実現にむけて、今年もより積極的な行動に邁進し、組合員の皆さんの期待に応えたいと思います。
 今年も、昨年にも増してのご理解・ご協力を要望し、2007年年頭のごあいさつとさせて頂きます。

 

 
県立3病院独法化阻止に向けて
反対ティッシュが好評・大反響
静岡市街頭宣伝行動

▲休日に買い物で多くの人が行き交う中、病院の独法化反対を訴えた。TV局も取材に来て、翌日に放映もされた。

 組合は、12月23日午後、人通りの多い静岡市の繁華街において、県立3病院独法化阻止に向けて、初の取り組みとなる街頭宣伝行動を行った。「公的病院が破綻する」と書かれたポスターが入れ込まれたポケットティッシュを3000個用意して県民に配布した。30分足らずという短時間での配布終了に県民の関心の大きさを実感した。
 当日の行動には約30名が参加。昼から「公的病院が破綻する 県立病院の独立行政法人化に反対!!」と書かれたポスターをポケットティッシュに入れ込む準備を開始し、14時から街頭宣伝行動を行った。
 クリスマス前の祝日ということもあり、大変な賑わいを見せた静岡市の繁華街。鈴木執行委員長を始めとする各支部からの参加者がマイクを持ち県民に訴えかける中、3000個用意したポケットティッシュはあっという間になくなってしまった。ポスターを見た県民からは、「本当に?」「もっと詳しく書いたのはないの?」「かかったことがある病院がこんなことになっているなんて」との声が聴かれ、これまで組合が主張してきたことが正しかったことが証明された。
 病院問題は、県民の安全・安心に直結する行政サービスであるにもかかわらず、県はその責任を放棄しようとしている。このほかにも検討が進められている行政サービスの民間開放問題も含め、県の責任のあり方と同時に働く者の権利を確保するための闘いがまだまだ続く。
 07年も1月から3月まで様々な街頭宣伝行動を予定している。多くの組合員の参加により今後の取り組みも成功させたい。


▲「独法化反対」のビラを折り込んだティッシュを3,000個用意したが、わずか30分で配り終わった。

 

 

 

 
07春闘討論をスタート
自治労春闘討論集会

▲全国からの参加者により活発な意見交換がされた=12月18・19日、東京・有明

 自治労は、06年12月18日~19日に東京・有明で「07春闘中央討論集会」を開催した。集会は全国から約600名が参加し、県職からは8名の役員が参加。初日の全体集会は、執行部あいさつの後、宮本太郎北海道大学公共政策大学院教授から「よい社会をつくる公共サービスを考える研究会報告から」と題した記念講演を受けた後、自治労本部執行部より賃金改善、公共サービスを地域住民とともに再構築する取り組み、ワーク・ライフ・バランスなどを柱とする2007春闘方針案が提起され、各県との質疑応答が行われた。
 また、2日目には上記の3つの柱による分科会が行われ、県職からも鈴木執行委員長が賃金改善分科会で、(1)今春闘における積極的なベア闘争提起、(2)労働基本権回復に向け機が熟しているとの情勢認識、(3)自治労賃金政策に対する意見を発言し議論に参加した。
 自治労は今後も議論を深め、1月31日~2月1日に行われる第133回中央委員会で春闘方針を決定する。また県職も、1月11日に開催される春闘討論集会をスタートに議論を深め、2月6日に第180回本部委員会で春闘方針を決定していく。今後発行する春闘対話集会資料を基本に全組合員で議論を行い、春闘方針を確立しよう。
 
2006年12月号
2006年12月10日 定期第1275号

最終回答を受け入れ、確定闘争収拾
給与水準の一定改善確認、通勤手当の一部改善、早出遅出勤務の早期実施

 06賃金確定闘争は、11月21日に行われた第5回団体交渉で前進回答を勝ち取るため、全組合員署名や6日間にわたる対県要求行動、10日を中心とした全職場時間外集会、21日の県庁前総決起集会などの諸行動を職場から取り組んできた。
 これらの行動を背景に、21日に副知事との団体交渉が行われ最終回答が示された。組合は、この回答を受けて拡大執行委員会を開催し、回答の取り扱いを協議した。取り巻く情勢の中で、全体として不十分、一部で不透明な部分もあり、決して満足できる回答ではないが、給与水準の一定改善の確認が取れたこと、諸手当の一部改善が得られたことをはじめとして、早出遅出勤務の早期実施のための条件整備などができたと判断し、回答を受け入れることとした。
 今後は、勤務時間、特殊勤務手当、福利厚生、超勤縮減、男女共同参画などについて協議を進めていく。


▲06確定闘争ヤマ場を迎えた県庁前早朝総決起集会には、全県から270人の組合員が参加した。写真は参加者を前にあいさつする鈴木委員長=11月21日、県庁本館前

 

 

回答への対応と今後の取り組み方針

I.「最終回答」の評価について
1.基本給与について
 実質的な切り下げとなる据え置き勧告に上乗せがなかったことは不満である。まさに、制度を悪用した賃金抑制策であり、制度の壁に対する単組レベルの闘いの限界と受け止めざるを得ない。来年に引き続く課題である。
 しかし、その中で、地域手当について問題認識を示させたことは、次年度の闘いへつなげる最低限の糸口をつくり得たとみることができる。
2.給与水準について
 今確定の最大の課題であり、当局の「給与構造は決着済み、一切上積しない」という姿勢を打破し、不十分・不透明とはいえ一定の具体的回答を得た。これは、終盤「給与水準で何等前進ない場合、今確定は終わらない」という積極的交渉方針の一定の成果であり、今後、より実のあるものにしていく取り組みが必要である。
3.勤務評価について
 導入の基本方向は止めることはできなかったが、2段階での協議・合意を確認し一定の歯止めをかけたといえる。また、勤務評価制度は査定昇給枠の活用を通した給与水準問題であることを再確認したことも、今後の交渉の土台を得たということができる。
4.諸手当について
 通勤手当は、終盤の取り組みで障害者・育児・介護に対する一定の改善回答を引き出し前進があった。しかし、昨年のパークアンドライド実施勧告の具体化としては極めて不十分であり、対人事委含めた対県闘争の再強化が必要となっている。
12月勤勉手当は、「優秀区分者」として育児・介護者の1部分を当初回答に加える一歩前進回答となった。しかし、06年12月期分限りとはいえ、質・量とも6月より悪く、次期の抜本的改善への早急な取り組みが重要と総括される。
 特勤手当は、確定交渉での唐突な当局提案であったが、実施時期を区切らせない労使協議とした。今後、組合要求の新規・改善措置を含めた相互提案型交渉の実現が課題といえる。
5.勤務時間について
 早出遅出勤務は、年度内試行・4月制度化回答により1歩前進した。今後、労使細部協議による諸問題解決を急ぎ、実施導入の具体化が重要である。
 短時間勤務制度は、国の動向から具体的回答はなかったが、早出遅出と同様の育児等に関する勤務時間であり、早期導入への条件整備のため、同時協議を求めていくことが必要である。
 休憩休息見直しも、労使協議に入ることになったが、この回答は、来年4月にこだわることなく、十分な意思統一と他県動向をみながら慎重に対応することが可能と判断して協議を進める方針である。
6.互助会補助金について
 要求や経緯から極めて不満であるが、確定闘争直前の県内状況変化や互助会をめぐる全国動向から、止むを得ず了解できるギリギリの回答と受け止めざるを得ない。今後は、互助会理事会の場や福利厚生要求交渉で使途合意と必要な財源確保が課題である。
7.その他重点要求について
 超勤縮減、男女共同参画などの重点要求は、具体性のない県人勧を上回る回答はなかった。不満は残るが、職場改善要求、予算要求、07春闘交渉を通して要求前進、実態改善を追求していくこととする。

II.回答の取り扱いと今後の対応方針
1.回答の取り扱いについて
 以上の回答評価のとおり、課題によって一定の前進点はあるが、全体として不十分であり、また一部不透明な部分もあり、決して満足できる回答とはいえない。
 しかし、人勧制度の変質・動揺や行革・公務員賃金抑制が根強く続く取り巻く情勢の中で、3ヶ月に及ぶ組合組織のもてる力の限りを尽くした諸活動を背景にした団体交渉をもってしても、今確定において、これ以上の回答を引き出すことは困難と判断せざるを得ない。
 また、決定的なマイナス部分は少なく、今後の細部交渉に移行した課題も少なくない。その意味では、この回答は、個々の要求課題にとって、最終決定に向けた大枠・基本的確認回答とも解することができる。
 従って、この「最終回答」を、これまでの闘いの到達点として、そして次なる闘いの一ステップとして受け入れ、06確定闘争としては、一応の終結とすることが最も適切な取り扱いと判断する。
2.今後の対応方針について
 確定闘争に区切りはついても、先述したとおり今後の労使交渉に移行した課題は多い。給与水準・諸手当・勤務時間・互助会などであり、年内、年度内に労使合意を図る必要がある課題も少なくない。当面、それぞれの課題の前進的合意を図ることに全力を挙げるとともに、基本賃金・賃金決定システム・地域手当・勤務評価制度など年度を越えて取り組む基本課題は、07春闘重点課題と位置づけ、来年3月に予定される07春闘団交の前進に向け、職場討議の強化を図ることとする。
 
2006年11月号
2006年11月10日 定期第1274号

県職要求実現へ向けて
2006確定闘争は対県交渉へ


▲確定闘争勝利を目指し、参加者全員で団結ガンバロー=本部委員会後の県職労総会にて

第179回本部委員会で方針、要求書を決定
 10月18日、組合は全県から88名が参加し、第179回本部委員会を開催した。今回の委員会は10月2日に出された人事委員会勧告を受け、2006賃金確定闘争の後半戦である闘争方針や対県要求書の確立が目的。執行部から提案された議案に対して、本格化する対県闘争に向けた方針の豊富化や、要求書に関する意見が出され、活発な討論が交わされた。すべての議案は、執行部の委員からの発言に対する答弁が示された上で、委員の承認を得た。また、「県立3病院の一般地方独立行政法人化を阻止する行動決議」が採択された。
 対県要求闘争は、11月2日の鈴木雅近副知事との団体交渉から本格化している。組合は、本委員会で確立された方針を基に、全組合員が一丸となって要求実現に向けた取り組みに全力を挙げる。

 冒頭、鈴木執行委員長は、本委員会の目的を確定闘争方針の確立及び要求書の確認とし、本年の「据え置き」人事委員会勧告を「地域給導入に伴い主体性が問われるはじめての年にもかかわらず近年にない悪い勧告で遺憾」と厳しく批判をした。その上に立って「情勢は、公務員賃金抑制の節目であり、一律の削減から今後、質の改悪が始まる」と訴え、「本年確定闘争の要求実現に向けて委員会での活発な議論をお願いする」と述べた。
 その後、執行部から経過報告、中間決算報告などの提案がされた。これに対して委員からは職場要求闘争の取り組み報告やメンタルヘルス対策に関する取り組み強化、パワーハラスメントの実態報告から公務災害認定への取り組み提起、浜松政令市化や試験研究機関再編に係る組織再編に関する取り組み、互助会課題や処分基準に関する意見のほか、9月に設立された病院支部に関する報告とともに、県立3病院の独立行政法人化反対の取り組み報告など多岐にわたる課題が討論された。
 引き続き、秋期年末、賃金確定闘争方針(案)、06年度補正予算(案)、対県・労働安全衛生・福利厚生事業の3要求書(案)及び病院支部設立に係る選挙規則の一部改正(案)について執行部から提案された。
 委員からは、人員確保の取り組み強化人事委員会勧告について国より悪い内容であり、とりわけ地域手当改定見送りは不満で最重要課題として取り組むべき、生涯賃金の水準確保が課題、育児・介護セットの短時間勤務制度や早出遅出勤務の早期導入、職場要求闘争を通じた職場からの運動強化、庁舎整備実現の取り組み報告、メンタルヘルスに関する対策強化、平和運動前進に向けた発言のほか、県立3病院の一般地方独立行政法人化に関する病院局交渉についての交渉力強化と県職全体課題として取り組むべきなどの討論が行われた。その後、執行部から見解や要求書への追加などの答弁が行われ、すべての議案について承認を受けた。

▲本部委員会で決定した要求書を池谷人事室長(写真右)に対し提出する鈴木副委員長(写真左)
=10月20日、県庁東館4階・人事室

県立3病院独法化は「100害あって1利なし」
阻止に向け行動決議採択
 本委員会では「県立3病院の一般地方独立行政法人化を阻止する行動決議」が提案され、県民、職員にとって100害あって1利なきもので、到底容認できない県立3病院の独法化阻止のため県職の総力を上げて行動することが採択された。

 

 

静岡県関係職場労働組合連合
第4回定期総会が開かれる


▲県職労総会のあいさつで職場実態を訴えたがんセンター労働組合の船山委員長(写真奥中央)=10月18日、教育会館大会議室

 10月18日の県職第179回本部委員会の終了後、第4回静岡県関係職場労働組合連合(以下県職労)の定期総会が開催された。開会にあたり、司会の任を担った船山副委員長(がんC労組執行委員長)から、がんセンター労働組合の厳しい職場実態の報告がされ、「一人一人が誇りを持って働き続けられる病院を目指して着実な活動を続ける」とあいさつが行われた。
 総会では、経過報告、規約改正案及び活動方針が一括で提案された。「県職労結成4年をむかえ、がんC労組支援のパイプとなる活動から、集中改革プランによる職場合理化への対策強化・組織対応が求められている」との情勢から「単一連合組織として統一行動する団体とする方向で検討し、次回総会で決定をする」との提起がされた。
 その後、質疑討論が行われ、提案されたすべての議案が承認され、最後に「県職労」が多くの県関係職場の組合を結集した統一組織として、主体性を持って今後も活動することを参加者全員で確認し、団結ガンバローで総会を終えた。

 

 

 
「おきなわ自治研」で都道府県再編成レポート報告
県職行財政研究フォーラム設立準備委員会

▲197本の自治研活動の成果を持ち寄り2,600人の参加者が沖縄に集った。=写真は1日目パネルディスカッションの様子、沖縄コンベンションセンター

 創ろう、市民自治の豊かな社会~美ら島チュラしまでかたらいひろげる共生の輪~をメインテーマに、06年10月26日から28日「おきなわ自治研」【自治労第31回全国地方自治研究全国集会】が、沖縄県で開催され、全国から2600人が参加した。
 第1日目の全体集会では、山口二郎北海道大学教授より「小さな政府論と福祉国家のゆくえ~対抗軸としての社会民主主義の創造~」と題した基調講演のほか、韓国の06年7月に防衛や外交・司法などを除く権限を国から済州道に委譲した特別自治道への試みに関する「一国二制度」の特別講演を尹聖植(ユン・ソンシュク)前韓国地方分権委員長から受けたほか、パネルディスカッションも開催され、アジアの地域共同についての討論も行われた。
 2日目以降、自治・自立、福祉・社会保障、地域再生、人権・文化、環境の5つの分科会で、全国から提出された197本のレポートを通じた議論を行った。
 県職は、第21回県職自治研集会【7月開催】で発表した「『分権型社会完成に向けた都道府県再編成の将来展望』~静岡県[内政改革研究報告]を補強する3段階構想~」をレポートとして本集会へ提出し、第1分科会「税財政の分権改革と新たな自治体の課題」で中村行財政研究フォーラム主任準備委員がレポート報告とともに、県・市町が連携する広域連合のあり方について発言し、議論に参加した。
 集会は自治労の組合員はもとより、NPOや大学・研究機関など、さまざまな取り組み・研究を通じ、職場を中心とした活動に加え、地域で市民とともに取り組む活動の報告も多く見られ、政策提言・要求への活用や自らが実践する運動を展開している。
 県職運動前進のため、今後自治研活動のより一層のひろがりも必要となっている。


2日目の分科会で県職が提出したレポートの報告をする中村裕志主任準備委員=沖縄県那覇市、10月27日

●自治研活動とは
 自治と市民生活に関する地域の政策課題について、労働者・生活者の観点から点検し、研究・提案そして実践をする取り組み。
 現在は、分権改革が開始された一方で、平成の大合併という自治体再編や「官から民へ」の掛け声のもと、指定管理者制度などの事務事業の委託化が推進されている。旧合併特例法適用の駆け込み合併や、財政危機を掲げる経費面ばかりの評価によるアウトソーシングが多く見られ、地域による主体的議論が不十分となっている。
 地域の公共はどうあるべきか、少子高齢化の時代を迎え、地域の地場産業の振興やまちのあり方、自治体のあり方を、担い手である労働者・労働組合と地域住民がともに研究実践をしていくさまざまな取り組みが提起・報告されている。
 
病院支部の拠点です
書記局を訪問

▲左から平松書記長、増田支部長、山本書記。
「県職初の職域支部として、決意も新たに頑張ります。」
=10月18日、総合病院敷地内に完成した病院支部書記局内

―平松書記長へ一問一答―
 9月1日より県職初の職域支部として動き出した病院支部に、10月18日、総合病院PETセンター横に病院支部書記局が完成した。
 支部書記局を訪問し、平松書記長(総合病院分会)に現状と今後への抱負を尋ねた。
 病院支部設立までの経過と苦労をお聞かせください
平松  これまで、静岡支部に所属し、諸先輩に指導いただきながら、交代制勤務などの取り組みを行ってきた。また、3病院連絡会議として病院独自の課題を取り組む中で、他県でも単独支部として他支部と連携・協力を行っていることに学びながら、初の職域支部設立となった。
 苦労していることは、集会や機関会議の開催に伴う動員。交代勤務のなかで、職場に負担がかかりやすいと考えている。支部としては特色のある動員方法を見出していく。今後3病院分会が役員と一緒に意識を高めて活動を広げることが今後の目標。
 初の職域支部書記長として、自らあるいは組織としての課題や任務、豊富をお聞かせください
平松  書記局が総合病院に設置することができたのが非常に大きな転機となる。支部長や四役を中心として、役員の経験を生かして常任委員とともに支部活動を活発にしていきたい。
 常任委員会ではこれからの職場を考えることを種まきしていきたい。経験のある常任委員と新しく任を担う常任委員との役割分担を通じて、個々の常任委員に意識づけをお願いし、長く役割を担っていく組織を作りたい。
 組合・職員・当局の三者が一緒になって職場改善の取り組みができればいい。
 支部組合員へのメッセージを
平松  県立3病院の独法化課題の中で、逆に今の職場を改善していくことも含めて自分たちの職場をみることができる好機(チャンス)。
 一人の考えだけでなく、組合としてみんなと一人ひとりの声をまとめてやっていく。そのことが職場を取り巻く状況が複雑、多様化する中で、組合の存在価値が上がると考えている。
 仕事があっての組合であり、みんなで力を合わせて声かけをして職場づくりをしていきたい。
 役員は大変だが職場の代表としての責任を持ってやっていくことが大切で、しっかりとした心構えでやりたい。
 
2006年10月号
2006年10月10日 定期第1273号

本来あるべき「月例給1.37%、一時金0.07月、地域手当1%引き上げ」を見送る不当な「据え置き」勧告


▲5日間にわたり、要請行動と座り込み行動を実施=県庁東館14階

 

 

対県交渉を前進させ要求実現を勝ちとろう!
2006賃金確定闘争の重点課題

2006賃金確定闘争の重点課題
●国に追随しない県独自の賃金引上げ
●地域手当の支給割合の改定
●一時金の支給月数の上積み及び役職加算の改善
●通勤手当(自己負担解消、駐車場料金支給など)の改善
●扶養手当の改善
●短時間勤務制度の導入・育児休業復職時調整の改善

2005賃金確定闘争の継続課題
●昇任年齢の改善、昇任・昇格の是正
●査定昇給枠の活用
●納得できない勤勉手当に係る勤務評価制度導入阻止
●男女共同参画社会の職場づくりの促進(早出遅出勤務など)
●労使合意を前提とした新たな賃金システムの構築
●超勤縮減、36協定をはじめとしたワークルールの確立


 県人事委員会勧告が10月2日に出されたことを受け、今年の賃金確定闘争は後半戦へ突入していく。今後は18日の本部委員会を経て知事宛て要求書を提出し、11月から副知事等との団体交渉が本格化する。
 今年の人事委員会闘争の最大課題は、50人以上企業への公民給与比較対象企業規模拡大を許さないこと、昨年勧告された給与構造改革に伴う地域手当を、国に対応し5%へ引き上げることで主体性のある勧告を実現することであった。しかし、人事委員会は組合の要請には応えず、国・県に対する主体性なき不当な「据え置き」勧告を行った。
 組合は今後、県当局への要求行動・交渉を本格化する中で、人勧制度から労使自主決着へのシステム改善の重要性を再認識し、勧告を「最低限」として要求前進に向けた取り組みを強化していく。
 10月18日に開催する第179回本部委員会を成功させ「対県要求書」と「闘争方針」を確立し、全組合員の団結で不当な「据え置き」勧告内容に止まることなく、給与水準の維持改善、働きやすい職場の確立を勝ち取ろう。

 

 

 

2006年職員の給与等に関する報告及び勧告の概要

I 公民の給与較差に基づく給与改定
(1)公民較差【50人以上企業規模で比較】
〔行政職:現行給与406,898円 平均年齢42.3歳〕
 較差(月例給)  ▲0.005%(▲22円)
   (一時金)  ほぼ均衡

(2)勧告の内容
 給料表、一時金とも改定見送り
※従来比較では、 月例給1.371%(5,577円)、 一時金0.07月引上げ

II 給与構造改革の着実な推進
(1)地域手当支給割合の改定
 支給割合の引き上げに要する原資が生じる可能性が少ないことから、現行の支給割合の全県一律4%を据え置くこととする。なお、県外支給地域にあっては、国家公務員に適用される支給割合を踏まえ、次のとおりとする。
〔1級地〕 東京都特別区 14% 〔2級地〕 大阪市 12%

(2)管理職手当の定額化
 管理職員の職務・職責を端的に反映できるよう、給料表別・職務級別・管理職手当支給割合別の定額制とする。

(3)扶養手当の改善
 少子化対策が取り組まれていることに配慮し、現行3人目以降5,000円を⇒2人目までと同額の6,000円へ

(4)実施時期
 2007年4月から実施

III 職員の勤務条件等に関する諸課題
1 時間外勤務の縮減及び職員の健康管理
(1)時間外勤務の縮減
 特に長時間に及ぶ時間外勤務を行っている所属や職員について個別的に原因を把握し、管理監督職員と職員間において十分なコミュニケーションを図った上で、職員間の協力体制の確保や管理監督職員による事務改善のアドバイスを行うなど、引き続き実効性のある対策を講ずることが望まれる。

(2)メンタルヘルス対策
 心のバランスを崩し、療養等のために長期に職場を離れる者が増加傾向にあり、特に30代の職員の増加は、組織の活力の低下につながるものであることから、改めて職場全体の問題としてメンタルヘルス対策に一層真剣に取り組む必要がある。

2 男女が共同して働きやすい職場環境づくり
 十分に利用されていない休暇・休業制度について原因の把握に努め、改善措置を講ずるなど、これらの制度を利用しやすい雰囲気づくりや職員本人の意識改革を進めるとともに、安心して制度を活用することができるよう仕事面のサポート体制を充実させ、県特定事業主行動計画に掲げた数値目標を着実に達成できるよう支援していくことが重要である。

3 育児のための短時間勤務制度等及び自己啓発等休業制度
(1)育児のための短時間勤務制度の導入検討
 育児のための短時間勤務制度と、それに併せて短時間勤務を行う職員が処理できなくなる業務に従事させるための任期付短時間勤務制度については、育児支援対策の有効な手段と考えられることから、本県においても国の法案の検討状況に応じて速やかな導入を検討する必要がある。

(2)介護のための短時間勤務制度の研究
 介護を行う職員に対する短時間勤務制度についても、介護のための現行制度との整合性を考慮の上、今後、研究を進める必要がある。

(3)自己啓発等休業制度の導入検討
 自己啓発等休業制度については、自発的な修学や国際貢献活動を通じた、職員の公務感覚の一層の醸成のため、国の法案の検討状況に応じて速やかな導入を検討する必要がある。

 

福祉を中心とする制度政策要求
専従役員・副知事交渉を実施

 
▲組合が示した制度政策要求についての具体的な中身を明らかにさせるため、鈴木雅近副知事(写真左中央)の考えを質す県職鈴木博委員長他組合専従役員(写真右)=9月13日、県庁別館7階会議室

 組合は、9月13日に鈴木雅近副知事と制度政策要求に関する交渉を行った。現在、県民が最も求めているのは公平・公正な地域福祉政策の充実であり、県職員も大きく関わる制度政策について要求書を提出し、回答を求めたものである。
 組合からは、(1)介護保険事業の一層の充実、介護保険制度の公正・公平性の確保、(2)県障害者計画の進捗状況の明確化、(3)親の子育て不安や児童虐待防止策を地域で支えるため子育て環境の充実、(4)県民健康づくり事業の展開、地域医療供給体制の整備、(5)県民・公共サービスの効果的・効率的である直営堅持、公契約制度による外部委託の公平・公正化、透明化、(6)市町へ権限委譲の際の、県民サービスに関する質の維持・確保、(7)地方自治・分権推進のため「静岡県自治基本条例」制定の7項目について副知事の考えを質した。
 これに対して副知事からは、(1)高齢者介護は施設から在宅・地域へシフトしてきている傾向がある。この状況に対し分析する必要がある、(2)自立支援法ができた関係で数値目標も入った新たな計画を県・市町で作成中。高齢者と同様に地域で対応できるような対策が必要、(3)学童保育に関しては怪我の責任や賠償の問題もあるため制度面の整理が必要、児童虐待はしつけとの境が難しく、専門家の配置も検討する。通報義務の周知を行っていく、(4)この項目だけではなく地域間格差の解消を心掛けていきたい、(5)どのように県の考えを事業主や市町に伝えていくのか検討したい、(6)問題ないようにする。また、職員の派遣等の際には処遇等について問題がないようにするが、あった場合には対応する、(7)地方自治・分権の推進に関しては、地域に力をどうやってつけていくのかが重要、広い視野で検討する必要がある、条例の制定に関しては、中身も含め難しい問題である、などと回答があった。
 地域福祉については、関連法の改正が続き、変化のテンポが速くなっている。今後、組合としてもその他の制度政策を含め学習を深めるとともに取り組みを進めていく。

 

 

 
くみあいの活動
~ワークルール改善委員会のとりくみ(2)~
 組合では、超勤縮減、働きやすい職場作りのために、各支部代表からなるワークルール改善委員会を作って活動している。先月号では36協定について報告した。今月は休暇、自立的労働時間制度について報告する。

年休、家族休暇などを積極的に取得し、ゆとりある働き方をめざそう
~人員増で超勤を減らし、休暇のとりやすい職場体制の実現を~   
 昨年の年休、夏季休暇、家族休暇の平均取得日数は別表のとおりである。年休取得日数は前年と同じで、夏季休暇、家族休暇にいたっては、わずかだが減少している。とりわけ、家族休暇は職場でとりにくい雰囲気があることが指摘されており、今後検討が必要。
 こうした各種休暇の取得状況は、超勤の年間360時間超の人数が増加していることともあいまって、職場にゆとりがなくなっていることの証である。98年度から始まった人員の500人削減により、05年度末で787人も削減されていることが、職場のゆとりを奪っているのではないか。
 今年の確定闘争では、超勤縮減、休暇のとりやすい職場作りのために、人員増など実効ある対策を求めて運動をすすめていこう。

ワークルール改善に逆行する「ホワイトカラー・エグゼンプション」
 厚生労働相の諮問機関である労働政策審議会で、労働時間ルールを適用除外する「自立的労働時間制度(ホワイトカラー・エグゼンプション)」の検討が進められている。これは、ホワイトカラーに労働基準法の法定労働時間や休憩に関する規定を適用せず、自己の裁量で労働時間を決めさせるというもので、これが実施されると、使用者の法令遵守義務や時間外手当の支給義務が消滅し、罰則規定も適用されなくなる。民間労働者に適用されれば、いずれ公務員にも波及する恐れがあり、予断を許さない。
 県職では、増え続ける超過勤務を減らすため、36協定に準じた取り扱いを全職場で行うよう求めているが、この制度が導入されると、そうした要求はまったく無意味になる。
 民間ではリストラにより、最小限度の人員で短期間のうちに成果を出させるため、成果主義賃金などの導入が進んだが、その結果際限のない長時間労働を生み出した。これを解決するために使用者側が考え出したのが「ホワイトカラー・エグゼンプション」で、これを許せば今以上に深刻な長時間労働、健康破壊を招くことは必至。
 ワークルール改善委員会としても、今後学習を深め、こうした労働法制改悪を許さないとりくみをすすめていく。

2005年 一人当たり平均休暇取得日数  ( )は04年   (日)

部局名

年休

夏季休暇

家族休暇

合計

全体

9.8(9.8)

4.4(4.5)

1.0(1.2)

15.2(15.5)

総務部

10.7

4.5

1.3

16.5

企画部

6.3

3.4

0.5

10.2

空港部

10.0

3.6

1.0

14.6

生活・文化部

9.1

4.4

2.0

15.5

環境森林部

9.5

4.4

0.9

14.8

健康福祉部

10.4

4.6

1.2

16.2

病院局

9.2

3.9

0.7

13.8

商工労働部

10.4

4.6

1.2

16.2

農業水産部

10.6

4.7

1.2

16.5

土木部

10.9

4.7

1.4

17.0

都市住宅部

8.9

4.4

1.0

14.3

出納局

12.5

4.7

1.4

18.6

企業局

11.9

4.7

1.6

18.2

議会事務局

7.7

4.8

1.1

13.6

人事委事務局

4.8

3.3

0.9

9.0

監査委事務局

6.8

3.6

0.4

10.8

労委事務局

9.6

3.6

0.4

14.8

収用委事務局

8.8

5.0

0.4

14.2

がんセンター局

7.4

4.6

0.4

12.4

 

 

 
ベトナム戦争で使用された“枯葉剤”被害に今現在も苦しむ子供たちを救援するベトナムアンサンブルコンサート静岡講演を開催


▲ベトナム本場の演奏や歌と踊りに大勢の観客が魅了された=10月4日、静岡市「あざれあ」

 10月4日、県庁支部が中心となって主催したベトナムアンサンブルコンサート06静岡講演を開催。会場の静岡市・静岡県男女共同参画センター「あざれあ」には組合員とその家族を中心におよそ200人が集い、ベトナム民族音楽や楽器の洗練された音色からなる芸術性に聴き入った。
 主催者代表である鈴木県庁支部長の挨拶の後、ホーチミン市より来日した「AUCO民族芸術歌舞団」のコンサートは開演した。舞踊やベトナム民族楽器のソロ演奏があり、日本の歌も数曲演奏された。
 ベトナムでは、ベトナム戦争で使用された大量のダイオキシンを含む枯葉剤による遺伝子傷害が起こり、今もなお、戦争後遺症の苦しみが続いている。
 組合は今後も徹底した非武装・平和生存権を謳った現行日本国憲法を世界発信する立場を堅持し、国際連帯・平和運動へ積極的に参画していく。

●ベトナムの施設へ医療機器も贈呈
 また、06年6月25~30日に行われた県職結成60周年記念事業・ベトナムツアーの際には、鈴木執行委員長がタイビン省の枯葉剤被害児童リハビリ医療施設を訪問し、医療機器を贈呈する支援も行った。


▲枯葉剤被害児童リハビリ医療施設チャン所長(写真右)に血圧測定器2台、聴診器2台を贈呈する県職鈴木委員長(写真左)=ベトナム・タイビン省

 
2006年9月号
2006年9月10日 定期第1272号

2006確定闘争 人事委員会闘争開始
不当な「据え置き」を阻止し、「プラス勧告」を勝ち取ろう


▲昨年の人事委員会要請行動の模様。参加者全員で確定闘争勝利を目指し、団結ガンバロー=県庁東館2階

要求実現に向け諸行動に全力を!
 9月1日の人事委員会事務局長交渉から、いよいよ06確定闘争の第1ラウンドとして人事委員会闘争がスタートした。
 人事委員会へ6月16日に提出した要求書をもとに、切実な要求を実現する年間収入増となる賃金引き上げなど主体的な人事委員会勧告を勝ち取るため、署名・要請行動など全組合員一丸となった取り組みを進めよう。

●公民給与比較見直しは行うな
 民間賃金が改善方向にあるにも関わらず、人事院は「官民給与比較方法の見直し」を強行し、給与勧告は従来比較ならば、月例給・一時金ともに引き上げのところを不当にも据え置かれた。
 本県人事委員会勧告でも「公民給与比較見直し」が実施されれば、本来の引き上げ勧告が行われないことが容易に想定できる。従来の公民給与比較方法で引き上げとなる主体的な人事委員会勧告を求めよう。

●給与水準の維持向上、地域手当早期6%に到達勧告を
 「地域給」導入により給与水準は平均4・8%、特に中高年層は7%の引き下げが行われており、今までの給与水準から大幅に低下している。適正な勤務条件を確保する観点からも各年代バランスの取れた給与水準の改善勧告が必要だ。
 また、地域手当について今回の人事院勧告では、「地域手当」5級地(静岡市)を、07年度「5%」の勧告を行った。昨年、人事委員会が勧告した地域手当「6%」の早期実現を求めよう。

●次世代育成・実態に即した諸手当の改善勧告を
 今回の人事院勧告では扶養手当について、第3子目以降5000円から6000円へ引き上げが行われた。「次世代育成」の趣旨からも手当全体の大幅な改善。そして、通勤手当では、通勤実態に合った支給方法の改善と昨年の人事委員会勧告でのパークアンドライド方式を「研究」から早期実現や住居、特殊勤務手当など実態に即した改善を求めよう。

●労働時間短縮に向け、実効ある具体勧告を
 これまで、人事委員会は数年にわたり、超過勤務縮減勧告を行っているが、ここ5年間改善されておらず、健康を害する職員も増加傾向にあり、喫緊課題と位置づけることが必要だ。 
 人事委員会の監督権限を最大限に発揮し、過重労働改善に実効ある具体勧告を行わせ、36協定外職場においても協定締結職場に準じた取り扱いを行うなど組合要求の実現を求めよう。

●真にいのちを守る健康管理対策を強化せよ
 05年度の長期療養者は131人で5年前の00年度(68人)と比較して約2倍増となっている。また、05年度メンタルヘルス不調者が83人で00年度(33人)と比較して約2・5倍増と深刻化している。この実態を重く受け止め、メンタルヘルス対策を重要視し、実効ある措置を講じさせることが必要だ。この間の人員削減の結果が過重労働であることを指摘し、長期療養者の代替補充と人員増による適正配置を求めよう。

●男女共同参画を推進せよ
 今回の人事院勧告では「育児の短時間勤務制度」導入に向けた意見の申し出を行った。人事委員会へは、育児・介護合わせた当該制度の早期導入を求めることが必要だ。加えて、看護休暇の拡大・育児時間の期間延長、次世代育成対策の一層の推進など男女がともに仕事と家庭生活の両立ができる制度と職場環境整備を求めよう。

人事委員会への私たちの重点要求
1. 生活維持・改善を図るため、年間収入増となる賃金引き上げを主体的に勧告すること。
2. 公民給与比較方法において、基本的な枠組みに関わる比較対象企業規模の拡大はせず、従来どおりの企業規模とすること。
3. 一時金を期末手当に一本化し、支給月数の上積み及び役職加算を改善すること。
4. パークアンドライドの早期実現と自己負担解消など通勤手当の改善と「次世代育成」の趣旨からも扶養手当を改善すること。
5. 慢性的な時間外勤務解消につながる効果的施策を具体化すること。また、36協定該当職場拡大などにより、ワークルールを徹底すること。
6. 男女共同参画社会の職場づくりを促進するため、仕事と家庭生活の両立ができる制度を改善すること。また、育児・介護を行う職員に対する短時間勤務制度を導入すること。

 

 

県立3病院の独法化反対
県民医療と職員身分の改悪を許すな!

 組合は、7月26日に県立3病院運営形態検討会が知事あてに答申した県立3病院の地方独立行政法人化方針について、8月21日に知事あて要求書を提出。県民医療と病院組合員の労働条件を守るもう一つの対県闘争が始まる。
 組合は、以下の主張・方針を持って、本闘争に取り組む。全組合員一丸なり、県民医療と職場組合員の労働条件を守る運動を展開しよう。

1.なぜ、今、運営形態の変更が必要なのか
 現在、運営形態を変える検討をする具体的な必要もなく、県内の病院関係者含め県民各層、さらに、3病院内部からも県立病院の形態変更を求める声は皆無であったと思われる。
 県立3病院は、実績と黒字計上を重ね、「大きな成果を上げ、高く評価する」(検討会報告書)実状にあり、このような中での今回の突然の形態変更検討に対し多くの職員から怒り・不信・不安の声が生じているのが現状である。

2.今回の方針は「集中改革プラン」の職員削減に「貢献」するための方針
 単に県の「集中改革プラン」という職員削減率確保に「貢献」するための方策であり、真剣に将来構想や県民医療における県の果たすべき任務を考えて示されたものではないという強い疑念をもたざるを得ない。

3.県民医療への責任を縮減・放棄の危惧あり
 一般地方独立行政法人は、限りなく民営化に近い形態であり、県は実質的に県民医療への責任を縮減・放棄するに等しい状況が危惧される。しかも、一定期間毎の評価制度により、補助負担が削減される可能性がある。柔軟性・機動性は医療の縮小方向に限ってのみ発揮される危険性が高い。

4.県内医療機関の中核を担う重要性、任務を再検討せよ
 県立病院は、県内医療機関の中核を担い、民間医療機関ではなしえない不採算医療や救急医療に加え、高度・専門的な医療機関として発展をしていくことが何より重要。
 県の関与・責任を自ら縮減する形態への変更はこの責任の放棄ともいえます。このためにも、「独立行政法人」への「逃避」でなく地方公営企業法適用の形態による効果的発展改善の方針を採るべきである。
 県が、まずやるべきことは、具体的な3病院とがんセンターの比較検証である。そして、この比較検証結果を広く県民各層に示し、いずれが県立病院の任務を効果的に果たすのか検討することが、最も県民の期待とニーズに応えるものと考える。
 県民の期待する自律性・機動性は、地方公営企業法適用で十分可能であり、問題は形態変更でなく、改善への姿勢の問題である。

 

 

9月1日より
初の職域支部として「病院支部」設立

規約改正案全組合員投票「圧倒的な批准」
 組合は、6月に開催された第60回定期大会で承認を受けた「9月1日から職域支部として、病院支部【県立総合病院・県立こころの医療C・県立こども病院】を設置する」とした規約改正案について、7月18日から21日に全組合員投票を実施した。
 投票結果は、投票者数5,375票で、内賛成票は5,192票、批准率77・23%の圧倒的な批准結果となった。組合員の多くの理解を得た批准に、厚くお礼を申し上げる。
 9月1日の病院支部設立を受け、9月1日に支部選挙管理委員会を開催し、9月4日から6日まで、役員選挙の告示が行われた。結果は、全役員定数内の立候補ですべての役員候補が当選となった。
 すでに報告を行っているとおり、県立3病院の独立行政法人化反対に向けた取り組みが、病院支部の最優先課題となっている。県民医療を守る・職員身分の改悪を許さない県職全体の闘いの中心として奮闘する。

県職が反対する「独立行政法人」とは?
 地方独立行政法人法(2003年)において、「住民の生活、地域社会および地域経済の安定等の公共上の見地からその地域において確実に実施される必要のある事務及び事業であって、地方公共団体が自ら主体となって直接実施する必要のないもののうち、民間の主体にゆだねた場合には必ずしも実施されない恐れがあるものと地方公共団体が認めるものを効率的かつ効果的に行わせることを目的として、この法律の定めるところにより地方公共団体が設立する法人」と定義されています。
 独立行政法人は、3年から5年の中期目標期間および各年度における計画を事前に作成することが義務付けられています。各法人においては、中期目標にかかる評価をおよび年度にかかる評価を受けなければならず、その評価結果は次期の中期目標などに反映されます。このように、地方独立行政法人は、その業務の計画、実行そして結果に対して自己責任を負うことになります。
 

「独法化阻止」を最優先課題として船出
支部長挨拶


▲増田功雄病院支部支部長

 職域支部として、県職で初めて誕生した「病院支部」の初代支部長に就任させて頂くことになり、大変光栄であると共に、大きな責任を背負った思いで一杯です。支部設立にあたり、本部及び静岡支部が3病院連絡協議会を盛り立て、支えて下さったことに感謝申し上げます。
 さて、病院支部を構成する3分会を紹介します。
 総合病院分会では、長年に渡って組合事務室設置の要求をしていましたが、支部が発足したことにより、念願の書記局が設置されましたので、今まで以上に組合活動への意識が高まり、活動がより活発になると期待されます。こころの医療センター分会では、今月の6日に第45回の定期大会を盛大に開催したばかりです。先輩から受け継がれてきた「よい医療は、よい労働条件から」という基本姿勢を継承し、労使協議を常日頃から行うことで、長年に渡って勝ち取ってきた労働条件を守り続けています。こども病院分会は、4月から専従役員が出たことにより、地道な活動が継続され、従来ではほとんどなかった労使協議が行われるようになり、活動の基盤作りが着々と進んでいます。
 総合病院分会680人 こども病院分会370人 こころの医療センター分会160人という規模は、支部書記局ができたことにより機動性が上がるとはいえ、大分会の活動はかなり大変です。しかも、3病院は「独立行政法人化」の危機にさらされ、運営形態の変更により、公務員の身分を奪われようとしています。県の職員として採用された私たちにとっては、「独法化=労働条件の変更」であり労働契約違反です。
 今月7日には知事宛て要求書による病院局交渉が行われ、対県闘争が本格的に始まりましたので、病院支部では、「独法化阻止」を最優先課題と位置付け、職域支部としての船出をします。
 私は、当面、変則的に本部執行委員との兼務になりますが、病院支部が身近な組合になるよう努力して参りますので、今後の活動へのご指導ご鞭撻をお願いして、ご挨拶にかえさせて頂きます。

 

 

 
良質な公務・公共サービス確立
それを担う公務員制度確立に向け4千人が議論
自治労第78
回定期大会
 自治労第78回定期大会が、8月24日、25日埼玉県さいたま市にて開かれ、全国から代議員・中央委員・傍聴者など約4000人が集まり、2日間の討論を行った。冒頭で岡部委員長は「新たな社会的ニーズに適切に応える良質で効率的な公務公共サービスを改めて打ち立て、その上でそれを担う公務員制度の確立をすることが求められている。そのために労働基本権を回復し、実質的な労使対等の交渉を行うため、交渉力の強化が急務である。」と挨拶した。
 一般経過報告に対する質疑応答が行われ、その後公務員の労働基本権確立を中心とする民主的で透明な公務員制度の改革に向けて取り組みの強化、市民のニーズに基づいた効率的・効果的な公共サービスの実現として「第1号議案・2007年度年間行動計画(案)」、「第2号議案・当面の闘争方針(案)」など6つの議案が執行部から提案された。これに対し、活発な議論が行われ、賛成多数で可決された。また、第7号議案において「臨時中央執行委員及び特別中央執行委員の選任について」が承認された。
 今大会では、07年度統一自治体選挙における取り組みについても確認がされた。

全国から参加した代議員など約4千人とともに今後の運動への決意を確認した=さいたま市・大宮ソニックシティ

 

 

 
指定管理者制度で障害者福祉サービスは向上するか?
富士見学園検討状況報告


●富士見学園で2008年度から導入検討
 県は05年10月に「県立知的障害者(児)施設あり方検討会(以降検討会)」の中間報告を受けて以降、作業を進め、08年度から、県立富士見学園への指定管理者制度導入を検討している。組合は先ごろ、健康福祉部から検討状況の説明を受けた。
 説明の中で指定管理者制度導入の理由は、(1)当初の施設の目的が達成され、民間の同種施設の整備が進んできていること、(2)知的障害者の処遇については従来の「入所型」から「地域密着型」のグループホームなどに移行しつつあり、全県を対象とすべき県立施設として地域密着型はなじまない、(3)したがって県立施設の役割は終わったのではないかと示した。
 「検討会」は、常葉学園短期大学副学長を委員長として、学識経験者や障害者(児)団体代表者、民間施設関係者など8人で構成され、05年5月から4回にわたって検討を行い、結論としては、富士見学園は民間へ委譲または委託し、地域生活移行への流れを大きくしていくことを考えるべきで、磐田学園、浜松学園については、地域の中核的、モデル的役割を担っていく必要があるとして現行維持をうたっている。
 しかし基本方針では、公立施設の民営化が進みつつあり、直接サービスの提供は可能な限り柔軟な対応ができる民間にゆだねて運営の効率化やサービスの質の向上を図る必要があること、「NPM」の考え方を導入している県としては、民間にできることは民間にゆだねることを基本として進め、できるところから民間運営の移行に努めるべきとして、まさに「民でできることは民で、官から民へ」の考え方が先に強く打ち出されている。

●指定管理者は 『広く社会福祉法人の中から公募で』 
 指定管理者の選定は、制度上公募でなくても可能だが、富士見学園の場合には、広く社会福祉法人の中から公募で決定するとしている。通常、指定の期間は3年ないし5年だが、現在のところ期間は未定で、指定期間が終了すると、再度公募し、指定しなおすこともあるとしている。

●職員はどうなる?
 職員に対しては、希望退職を募るようなことは考えていない、当面指定管理者となった法人に何人かの職員を派遣する、その他の現職員は他の県立施設や児童相談所などへの異動で対応できるとしている。

●課題は?
 健康福祉部が考えている今後のスケジュールは別表のとおりだが、課題はいくつかある。
(1)県立知的障害者施設の役割は本当に終わったのか。
(2)知的障害者は入所型から在宅もしくは地域のグループホーム型が望ましいとする国の考え方に沿ったやり方で、本当に静岡県の障害者の生活や人権は守られるのか。
(3)指定管理者制度では、公募による管理者指定を行うことが可能となる。これにより、3~5年の短期で管理者が変わる可能性もあり、施設運営の継続性・安定性が図られるのか懸念が強い。
(4)あらかじめ派遣を前提とした、指定管理者の公募はできるのか。
 これらに対して健康福祉部は、特に(4)について確認するとしている。
 組合は、今後、職場を中心に議論を深め、福祉サービスの後退を許さない、県民の求める障害者福祉の向上、職員の働く権利・労働条件を守る取り組みを進める。

【指定管理者制度とは】
 2003年9月の地方自治法の改正により、公の施設の管理を地方公共団体が指定する「指定管理者」が管理を代行できるようになった。「指定管理者」はこれまで管理委託を認められてきた地方公共団体の出資法人、公共団体、公共的団体に加え、幅広く民間事業者を含む。今回の改正で管理委託制度は廃止され、指定管理者か直営のどちらかで管理することとなったが、経過措置により2006年9月までにどちらかを選択することとなっている。
 公の施設とは、保育所、社会福祉施設、病院、会議場、公民館、図書館、都市公園、公共下水道、小中学校など広範なものが含まれるが、静岡県でもすでに富士山こどもの国、県立水泳場、県舞台公演など27施設が指定管理者制度を導入している。全国的には、導入に伴い、雇用不安や一方的な労働条件切り下げなどの問題が多発している。


富士見学園の指定管理者制度導入スケジュール

06年12月

条例改正

07年1~2月

指定管理者公募

3月

指定管理者候補者選定

4月

新事業体系への移行

7月

指定管理者指定

08年4月

指定管理者制度導入

 

 

 
くみあいの活動
~ワークルール改善委員会のとりくみ(1)~
 組合では、超勤縮減、働きやすい職場作りのために、各支部代表からなるワークルール改善委員会を作って活動している。今年度すでに5月と8月に開催しているが、その中で決定された今年度の活動方針は、以下の4点である。
(1)36協定が確実に推進され、改善につながるよう職場協議などの対策を強める。
(2)協定対象職場以外への、協定に準じた取り扱いを求める。特に土木本所と県庁の対策を強める。
(3)人事室との協議の場である超勤縮減検討会の対策を強化する。
(4)超勤縮減ポスター・36協定マニュアル作成、年休消化の標語募集、超勤実態調査実施。

36協定を活かして職場改善をすすめよう
 働きやすい職場作りのために、職場要求運動の取り組みが行われているが、併せて、36協定対象職場では、四半期ごとに当局側が超過勤務時間の資料を示して労使が対等に話し合う職場協議の場が重要である。
 職場協議の中では、年間の時間外労働が360時間を超える人が出ないように、事務分掌の見直し、応援体制などを検討し、改善の見込みがない場合には臨時・正規職員の配置を要求することも話し合われている。また、超勤問題だけでなく、事務スペースなどの職場要求についても話題にしているところもある。
 本部では、職場協議で話し合われた課題を集約し、部局協議、人事室との協議(超勤縮減検討会)を行って改善を図っていく。
 職場協議は必ず実施しできるだけ支部・本部役員も参加して、職場改善につなげていこう。

未払い・不払い残業の根絶
~時間外手当は実績どおり申請しよう~
 36協定を締結すると、協定時間以上は超勤が申請できないなどと、誤って理解されている職場もまだ見受けられる。36協定は、職員がどれだけの残業を行っているのか実態を明らかにし、縮減対策を考え実施する取り組みである。たとえ協定時間を超過しても、実績はそのとおりきちんと申請し、未払い・不払い残業にならないようにしよう。
 また、職場の対話集会などを通じて、36協定職場でも時間外手当が申請しにくく、19時以降まで残業しないと申請しない、休日の残務整理は申請しない、勤務時間前の超勤は申請しにくいなどの声があがっている。
 この間、人事室に対し超勤縮減検討会などを通じてこれら職場の状況を伝え、申請を控えたり、管理職が控えさせたりすることのないよう指導の徹底を求めてきた。
【次号に続く】

▲今年度2回目のワークルール改善委員会の模様。働きやすい職場を目指し、各支部代表より意見が出される。=8月7日、県庁本館1階県職本部会議室
 
2006年8月号
2006年8月10日 定期第1271号

●闘いは最高裁へ…
減額調整法廷闘争 高裁判決・一審より後退

 7月11日、県職の原告団9人が、東京高等裁判所に控訴を行っていた2003年3月一時金の減額調整に伴う未払賃金等損害賠償請求の判決が東京高等裁判所817号法廷にて出された。判決は控訴棄却とし、一審である静岡地裁に続き不当判決となった。しかも、内容は一審判決より後退したものであった。
 これを受けて7月24日、県職は執行委員会で、最高裁判所への上告を機関決定し、最後まで闘い抜くことを確認した。
 7月11日13時30分から行われた東京高裁の判決では、原告団代表及び弁護士、県職組合員傍聴団19名のほか、群馬県職員労働組合樋口副執行委員長、奈良県職員労働組合桂中央執行委員長並びに自治労静岡県本部鈴井執行委員長も激励のために駆けつけて頂き、全員で傍聴に臨んだ。

 

 

●異例の対応の良さとは裏腹の、不当な判決

 東京高裁817号法廷で行われた判決で、門口正人裁判長は冒頭「当事者双方、本件調査段階において、誠実かつ粛々と遂行されたことに敬意を表する」と述べた後に争点となった判決要旨を口頭で読み上げたが、内容は対応の良さとは裏腹の不当なものとなった。
(東京高等裁判所判決要旨はこちら)
 判決後、判決確認を行う意見交換を行い、参加した原告団らからは「不利益遡及を容認する内容で到底納得できない」などの意見が相次ぎ、鈴木委員長からは「地裁判決よりも、あっさりと『やむを得ない』で言い切り、後退した内容となっている。判決内容をしっかりと検討して、上告するか否かを組織決定する」と判決に対する印象を述べ、24日開催した執行委員会では、判決概要報告、上告方針を、出席執行委員の全会一致で決定した。
 また、25日には、和田名古屋大学教授を招き、3弁護士も参加した緊急対策会議を開催。最高裁判所への上告理由の検討を行った。
 県職は、公務員賃金のあり方を巡る起点である本裁判を、労働基本権問題の一点と捉え最後まで闘い抜く方針である。

最高裁判所への上告理由に関する争点の洗い出しを行うため、名古屋大学・和田教授を招き緊急対策会議を開いた。=7月25日、静岡市内

~組合員の皆さんへ~
「減額調整訴訟」最高裁・上告への決意  執行委員長 鈴木 博

 私ども静岡県職は、全国の先陣をきって2003年3月一時金の減額調整=不利益遡及を訴えた「減額調整訴訟」について、控訴審・東京高裁における敗訴判決に対する異議・抗議の意を込め、最高裁へ上告することを7月24日の執行委員会において満場一致で決定いたしました。
 この上告という重要な行動・挑戦に当たって、組合員の皆さんのご理解とご協力を頂くべく、その意義と趣旨について改めて訴えさせて頂きます。
 この訴訟は、「2003年3月一時金は、本来0・5月分支給されるべきところ、ここから平均して10万円を超す減額がされたが、この減額はその前年の4月から12月に支給済みの月例給再計算によるものであり、これは、現行法では許されない不利益遡及であり違法である。従って返還すべきである」ことを訴えた裁判です。第一審・静岡地裁判決は敗訴でしたが、同類の判決があった群馬、奈良、兵庫、東京、千葉の地裁判決に比べ、「減額調整は実質不利益遡及。不利益遡及は公務員でも違法」としつつ、「本ケースは諸般の事情から高度の理由から合法」という趣旨の特徴的な注目すべき判決が示されました。
 この判決に対し、私たちは、「公務員労働者の生活権や賃金請求権を否定する高度の理由などありえない」と東京高裁に控訴しましたが、東京高裁判決は、一審判決より後退したものであり到底承服できないものでした。とくに、一審判決において事実上認めていた前年4月~12月の給与請求権を否定した判決部分は、明らかに誤りであり、これでは公務員の給料は半年以上「仮払い」が常態化していることになってしまいます。これは、公務員賃金の無権利状態をも意味することであり、もし、これが人勧制度上やむを得ないとするならば、人勧制度そのものが憲法に反するといわざるを得ません。加えて、年間調整をすべて立法政策に委ねた部分は、二重三重に誤りです。
 以上が、私たちが人勧制度に関する憲法論争を最高裁に提起する最大の理由です。そして、この裁判闘争を、労働基本権回復の展望を切り開く闘いとも位置づけたいと考えます。
 実質的に国が相手の訴訟であり、情勢は厳しいものがありますが、正義は譲れない確信を持って取り組みます。ご支援をお願いします。

 

 

●CHECK! 和田 肇名古屋大学教授による他の同種裁判例検証

-「期末手当による減額調整の適法性―静岡県事件を中心に」労働法律旬報?1625より-
※列挙した事件はすべて静岡県職減額調整訴訟と同様の主張である

★地裁段階判決
静岡地方裁判所 判決要旨はこちら

国事件 東京地裁 平成16年10月21日判決
 私企業労働者の労働条件について、事後に成立した労働協約や制定・改正された就業規則によって、既に発生した具体的権利としての賃金請求権を処分・変更することができない判例法理は勤務条件法定主義が妥当する国家公務員については直ちに当てはまらない。
 02年度の給与法改正による期末手当の減額措置は既に発生した具体的権利を一方的に処分・変更するものとは言えず、国家公務員の給与制定システムから月例給について生じる差額を期末手当で調整するか否か、調整をどのような方法によるかは、立法裁量に属する事例で本件は逸脱があったとはいえない。


兵庫県事件 神戸地裁 平成17年4月22日判決
 法的に既に支給された給与を遡及減額し、返還させるものとはいえないとしながら、実質的には既に発生した賃金請求権を事後変更したのと同一の効果と認める。しかし、それは給与改定システムの運用上、必要かつやむを得ない理由であり、社会的に相当性があるものとして是認でき、不利益遡及適用の禁止の法理に違反・無効とは解せない。
 また、この減額調整は、法的には改正条例施行後の期末手当の額を決定するもので、すでに支給された給与を遡及して減額するものではないから、憲法29条1項違反とはならないし、給与の遡及的見直しという前提を採ったとしてもそれは条例によって行われたのであるから、地方公務員法25条2項の賃金全額払いの原則には反さない。


群馬県事件 前橋地裁 平成17年8月31日判決
 一連の一審判決の中で、最もしかも極めて雑な判決である。要は、人事委員会勧告は年間調整を図れること、期末手当による減額調整は既定の権利を奪うものではないこと等を簡単に判示するのみ。


奈良県事件 奈良地裁 平成17年9月29日判決
 期末手当による減額調整を、既に支給した賃金の事後的控除と同様の経済的効果を有しているとしながら、条例制定が議会の立法裁量範囲を逸脱しているか否かの問題と捉え、本件調整が期末手当の額を決定するものにすぎないこと、民間状況調査と勧告、そして条例制定まで時間的なずれが生じること、国や他県でも同様の措置が講じられていること、過去のプラス勧告は4月に遡って増額分を後に支給していること、期末手当は生活補給金であり、柔軟に対応しやすい性格の賃金であること等から裁量権の逸脱を否定している。


★高裁段階判決
(東京高等裁判所判決要旨はこちら)

国事件 東京高裁 平成17年9月29日判決
 既に発生した給与請求権を処分し、又は変更するものではないものの、経済的にみれば、改正前の給与法により算定した金額との差額を返戻させることと同一の結果を招来するとしつつ、国家公務員の給与決定システムが、月例給については民間部門の賃金の調査または人事院勧告と給与改定までの時間的なずれが生じ、相応の調整措置を講じることが不可避であり、民間との均衡を四月期からの一年間で行うかどうかは最終的に立法政策に委ねられている。


群馬県事件 東京高裁 平成18年1月25日判決
 既に発生した給与請求権を処分し、又は変更するものではないから、少なくとも法形式的には適法であり、直ちに不利益不遡及の原則に違反するとはいえない。しかしながら、経済的、実質的にみれば、平成14年4月からの調整機関に係る給与等の差額分について、これを後に返戻させること、あるいは平成15年3月に支給される期末手当と相殺することと同一の結果を招来させていて、しかも、毎年4月1日における官民の給与状況を調査して勧告がされることからすると、調査又は勧告に時間を要し、その時点から給与の改定に至るまで相当の時間の経過が必至であるために、相応の調整措置を講じることも避けがたいものであり、最終的には立法政策に委ねられるべきである。


鈴木原告団長による減額調整裁判陳述

 今回の裁判では(1)後で調整する方法は不利益遡及にならないと認められるならば、中小企業労働者等の弱い立場の者は調整と称して不利益を遡及されてしまうこと、(2)昨日買ったサンマ代金の追加請求を今日になってからされてしまうように契約秩序が壊れてしまうこと、(3)人事院勧告の実施は政府や県に課された義務ではなく裁量のように扱われてきたのだから、勧告がされても不利益遡及の根拠にはならないこと、(4)賃金引上げの遡及は政策裁量で可能だが、遡っての賃金引下げは不利益遡及だから当事者合意や同意がなければできないこと、(5)情勢適応の原則があるとしても、4月現在で比較する月例給と前年の民間の支給月数による一時金を合わせても、通常では公民賃金は均衡せず、4月からの年間均衡させることは法的根拠が無いこと等を意見陳述しました。
 最高裁の場でも、人勧制度によっても賃金を仮払いの扱いをすることは憲法上許されないこと、正当な条例を根拠にして支払われた私たちの賃金や一時金を遡って減額することはまちがいであること、賃金は労働者の財産権であり、生存に係るもので保護されるものであることなどを主張していきたいと思います。
 原告団9名ひとりも脱落せず最高裁まで頑張ります。組合員7000人の思いとともに。

 

●第27回公平公正な人事昇任を求める集会 06年度労働安全衛生集会 7月27日に開催

●公平公正な人事昇任を求める集会
 組合は、27日、賃金差別の解消を基本とし、昇任・昇格を伴う給与改善の運動の起点となる「第27回公平公正な人事昇任を求める集会」を静岡市で開催し、全県から20人が参加した。集会では、石間書記次長(調査部長兼任)から06年度昇任人事の取り組み活動報告及び昇任結果、07年度活動方針提起が行われた。
 とりわけ、07年度活動方針提起では、調査部の現段階の考え方として「昨年の『給与構造改革』に伴い、賃金制度として査定昇給が導入され、今後は組合との協議・妥結が前提であるが『評価制度』による昇給となり、『昇任・昇格』においても大きな影響がある。賃金差別の解消という基本的スタンスは同じであるが、具体的な取り組みを変更し、現状にあった方針を確立していく」と提起し、「評価制度策定にあたって、公平・公正、透明、納得、客観性の4原則2要件の確保。全体の給与水準の確保と査定昇給枠を全体に波及させることが重要となる」と考え方を明らかにした。

2006年4月1日現在の昇任状況

その後、東京管理職ユニオン書記長設楽清嗣氏を講師に迎え「成果主義は現場に何をもたらしたか」との講演を行った。設楽氏は、成果主義の弊害として顕在化している東京管理職ユニオンの活動などを通じた実態を明らかにしながら、成果主義人事評価システムの特徴として(1)人件費コストダウンが目的、(2)相対評価が職場のモラルを低下させる、(3)これまでは、賃金ダウンは発生しなかったが、特に中高年の賃金が停滞し、年齢層・組織間の分断を生む、(5)本人責任による達成度主義で、目標設定しにくい仕事の適合が困難となると指摘をした。
 また、現行の静岡県の特定幹部職員にかかる勤務成績評価システムの問題点も触れ、労働組合として事業・仕事量に対応する人件費コストチェック、相対評価を許さず職場モラルハザードの未然防止、賃金ダウンシステムの防止、評価面談のあり方への対策、自治体の社会的責任を常に問い質すことが必要と訴えた。


東京管理職ユニオン書記長設楽清嗣氏を講師に迎え、成果主義の弊害をテーマに講演を受けた

●労働安全衛生集会
 第27回公平公正な人事昇任を求める集会に引き続き、06年度県職労働安全衛生集会を開催し、26人が参加した。
 集会では05年度労働安全衛生活動報告と06年度の課題と方針で寺尾副委員長(法規対策部長兼任)は、11月に行った労働安全衛生要求の交渉で(1)指定年齢健診のマンモグラフィー検査導入、(2)30歳未満の子宮・乳がん健診の受診、(3)06年度から「ストレス・カウンセリング事業」の実施、(4)過重労働による健康障害防止対策報告の回数増加、(5)衛生委員会回数増に向け、指導・支援を行っていきたいとの回答を受けたこと、職員安全衛生委員会での職場復帰支援事業を中心とした課題を報告。また、06年度の課題としてメンタルヘルス対策の強化に力点をおき(1)メンタルヘルス研修会の充実、(2)メンタルヘルス対策の検証、(3)長期療養者実態の把握と代替確保、(4)職場復帰プログラムの検証とサポート体制構築、(5)過重労働による健康障害防止のためのポスターリーフレット等の作成などを提起した。
 その後、東邦大学佐倉病院医師柳川哲朗氏を講師に迎え「職場のメンタルヘルス対策・復帰支援について」の講演を行った。柳川氏は、うつとその周辺の疾患や人格障害等について詳しく触れ、職場復帰に向けた対応として・職場での労働者、使用者の初期対応、・代表的な精神疾患の職場での実例、・実際の面接の方法についての対応方法などを通じ、職場復帰に向けた組織的な対応の重要性と困難性を訴えた。


「職場のメンタルヘルス対策・復帰支援について」というテーマで講演をした東邦大学佐倉病院医師柳川哲朗氏と熱心に聞き入る参加者一同

 
2006年7月号
2006年7月10日 定期第1269号

●第60回県職定期大会
病院支部設立へ 全組合員投票を実施 7月18日~21日

★メインスローガン
社会の危機を働く者の危機に転嫁する市場優先改革に終止符をうち
「良い社会をつくる公共サービス拡充」運動と賃金・生活権回復闘争を
結合した県職運動を発展させ 働く者の展望を静岡の地から切り開こう

ワークルール確立、「労働安全衛生」、平和憲法などで活発な議論

要求の前進と県職運動強化に向けて、全参加者による団結ガンバロー

 06年6月15日、第60回県職定期大会が県庁会議室で開催された。一日開催である今大会に、全県から各分会を代表する代議員165名が出席し、討論を行った。
 大会では厳しい職場実態を反映して、36協定などのワークルール確立やいのちと権利を守る「労働安全衛生活動」の具体化を求める代議員発言が多く出され、執行部答弁を経て、一年間の運動方針と当面の活動方針、人事委員会あて要求書を決定。「結成60年にふさわしい取り組み甲斐のある年」と前向きに位置づけ、総力をあげ行動することを意思統一した。
 また、9月1日の県立3病院支部を発足する規約改正案の承認を受け、7月18~21日に全組合員投票を行うこととした。
 大会で決定された運動方針をすべての組合員で再確認し、要求の前進と県職運動強化に向けて組合員全員参加による運動を進めよう。

委員長あいさつ

大会の冒頭、あいさつに立つ鈴木博執行委員長

 大会は今年60回を迎える。時折しも、4月から、40数年ぶりに給料表の大改訂が行なわれた。私たちは、生涯・制度賃金で考えれば、大幅な減額になることを意思統一し、給料水準を維持するという闘いを最大課題として強めてきたが、この闘いは今年も続く。加えて、政府・人事院は、官民比較方法を改悪し、更に3~4%給与水準を下げる方策を今着々と進めている。夏から秋にかけ、まさに公務員賃金抑制(本丸)との闘いであり、極めて重要な局面を迎える闘いが控えており、本大会で具体的な方針を確立したい。
 また、労働基本権についても「賃金・生活権回復」の闘いとして位置づけ、積極展開していくことが必要であり、意思統一をお願いする。
 一方、県は、3月に集中行革プランを発表し、ますます公共サービスを民営化し、県の職員を減らす方針を明らかにした。特に職員については、向こう5年間で500人削減するとしている。既にこの数年間で500人削減しており、超勤が慢性化している実態の中で、「これ以上、もう1人たりとも減らせない」を基本に対応する。加えて、県立3病院の一般地方独立行政法人化を今提案しようと準備している。独立行政法人にする理由が全く明らかにされず、結論だけは「民営化に近い独立行政法人」という方針に対して、私たちは、県民医療と組合員の労働条件を守る観点から、到底認められないという立場で運動展開していく。また、病院支部設立に向けた規約改正案もあわせて提起している。あわせてご検討いただきたい。最後に、賃金・職場含めてこれからも厳しい局面になるが、一方では、それに反撃・巻き返す状況も広がっており「良い社会を作る公共サービス拡充」運動はそのひとつである。多くの課題があるが、60回大会にふさわしい活発な討論をお願いする。

執行部(案)圧倒的多数で承認

執行部答弁をする勝又書記長

同じく執行部答弁を行う鈴木副委員長

来賓挨拶をいただいた自治労静岡県本部鈴井委員長

執行部原案を代議員から圧倒的多数で承認

議長として円滑な大会運営いただいた阿部、杉山両代議員

 大会は、杉山(静岡支部)、阿部(中遠支部)代議員を大会議長に選出したのを皮切りに、大会役員の選出、委員長あいさつ、来賓あいさつ、メッセージ披露、黙祷、25年組合員表彰などが行われた。
 その後、執行部から2005年度一般経過報告、会計報告、会計監査報告があり、質疑・討論の後、執行部原案が承認された。引き続き、今年度の運動方針・予算(案)などが執行部から提案され、質疑・討論が行われた。

代議員から多くの課題で発言

▲全県から集まった多くの代議員より職場の実態や問題点が報告されました

 代議員からは、昼休みを中心とした勤務時間の取り組みや36協定、超過勤務縮減などワークルール確立に向けた職場状況や、労働安全衛生課題として長期療養者の職場復帰に向けた取り組みが多く発言された。また、試験研究機関再編や、県立3病院の地方独立行政法人化の動きに対して、現場から不安の声があげられたほか、平和を守る取り組みの地域連携を求める発言がされ議論を深めた。
 その後、執行部からの答弁を経て、提案された議案について代議員の承認を得た後、男女平等社会実現のための決議、大会宣言、スローガンの採択を行い団結ガンバローで大会を終了した。

切実な要求実現と主体性強化に向け、人事委員会へ要求書を提出


 6月16日には、大会で決定した人事委員長あて要求書を人事委員会・伊熊給与室長に提出した。要求書では、本県民間労働者の賃金調査に基づく独自給料表の策定など人事委員会の主体性強化、公民比較対象の見直しは行わず従来どおりの企業規模とすることなどをはじめ、諸手当改善、労働時間・労働条件改善、労働安全衛生等の充実、男女共同参画推進、不利益遡及を行わないことなど8課題にわたり21項目の要求を行った。

官民比較方法見直し阻止に向けて全力を挙げよう
 まずは、官民比較方法の見直し阻止に向けた、支部別・決起集会や人事院・総務省へ署名行動人事院に対するはがき要請行動に全力を挙げよう。
 

●最後まで理由・根拠明示せず「独法化」結論
県民医療・労働条件を守るため 「独法化」 阻止へ

●これまでの経過
 県は、県立3病院(総合病院、こころの医療センター、こども病院)の運営を、県民の期待に応える医療提供、人材等の有効活用のため、新たな運営形態の在り方を検討する【運営形態検討会概要より抜粋】として、05年12月19日より06年6月20日までの間、計6回の県立3病院運営形態検討会(以降検討会)を開催した。
 しかし、第1回検討会で委員から「地方独立行政法人化(以下独法化)が先にありき。誘導会議との感じも受ける。」などの発言があるにも関わらず、検討会は強引に進行され、充分な議論がまったく行われないまま、第2回検討会(1月30日)を終えて、2月10日に「一般地方独立行政法人(非公務員型)が望ましい」と知事に中間報告を行った。
 その直後の2月14日に明らかとなった「集中改革プラン案」で病院職員を5年間で1845人削減との方針が具体記載されたことから「人員削減」の結論を導き出すための検討会であると指摘せざるを得ない。
 その後も月1回程度の検討会を続けられたが、「独法化ありき」で進められた不十分な議論の末、最終の第6回検討会(6月20日)は、12人中出席委員7人で進められ、吉田委員(こども病院院長)が、「こども病院は独法化されても何もメリットがない」と発言し、事務局が発言撤回を求める事態にもかかわらず検討会は終了し、7月中に最終答申を出すこととされた。

●県職の取り組み
 組合は、06年2月27日に本部・静岡支部・3病院分会の役員で構成する県立3病院独立行政法人化阻止行動委員会(以下行動委員会)を枠Aの方針を掲げ発足させた。
枠A
県立3病院独立行政法人化阻止行動委員会 方針
(1) 運営形態変更を求める県民の声は皆無である
(2) 「独法化」を求める委員の意見はゼロである
(3) 独法化の根拠・理由・必要性はゼロである
(4) 「がんセンター」の点検・検証なしは疑問である
(5) 県民医療サービス、県立病院のあり方検討を先行すべきである
 行動委員会では、検討会で提出された「運営の弾力性」なる基準に対して、(1)問題のほとんどが、現行の地方公営企業法一部適用でも改善可能であり、運営形態というより、改善する意欲と姿勢の問題。(2)検討会にがんセンター関係者不在で、検証と総括がされていない。などを意思統一し、枠Bの行動を粘り強く進めてきた。
枠B
これまでの行動と取り組み
3病院、静岡支部、本部が参加し、すべての検討会へ傍聴行動を実施
12人の委員に対し、「要望書」「要求書」「署名(約600人の病院組合員)」の提出
名古屋大学和田教授による講演会開催
学習会や対話集会を3病院で工夫して継続実施し、のべ600人が参加

●全体の運動へ!
 今後、最終答申が出される7月には、県との本格的な交渉に備えて、3病院だけではなく、県職全体の取り組みと位置づけるとともに、記者会見を行うなど県民へのアピール行動も行う予定である。県民医療と職場組合員の労働条件を守るため、全組合員一丸となった運動を展開しよう。
 
2006年6月号
2006年6月10日 定期第1268号

●06年 人事院勧告期闘争
給与水準引き下げにつながる
「官民比較方法見直し阻止」を

 6月7日公務員連絡会は、谷人事院総裁と交渉を実施し「2006年人事院勧告に関わる要求」(以下参照)を提出した。これにより、本年の人勧期闘争がスタート。県職は本格化する中央段階、職場段階での公務員連絡会・自治労の取り組みに全力を挙げる。

 本年の人事院勧告では「企業規模など官民比較方法の基本的枠組み見直し阻止」が最重要課題となる。春闘段階での交渉で人事院は、企業規模50名の小規模企業調査を一方的に表明。6月まで調査実施を行い、本年人事院勧告へ反映するかどうかは、この人勧期闘争に持ち越されている。
 6月7日に行われた交渉の冒頭、公務員連絡会丸山議長は、人事院が企業規模等の見直しを行っても、決して公務員給与の社会的合意を再構築することには結びつかない。公務員給与問題が政治の重要課題に位置づけられている今日、それで公務員給与引き下げ圧力が弱まるという保障は全くない。と述べ、われわれの理解と納得=合意を得るまで十分な交渉協議と最大限の努力を人事院に求めた。
 この他、交渉団は「小規模企業比較は地方公務員に、より大きく影響する。地公への影響という点を十分踏まえて検討してもらいたい」「すでに地公は独自の賃下げを多くのところで実施している。これ以上の引き下げは仕事への士気や人材確保面で障害となる」と、地公への影響を踏まえて見直しを行わないよう求めた。
 これに対して谷総裁は、「公務員連絡会の意見も十分聞きながら検討を進めていきたい。比較対象企業規模を含め、官民比較方法のあり方については、学者、有識者からなる研究会等の場を設けて検討しており、その検討結果や公務員連絡会の意見も十分聞きながら検討を進める」と、十分交渉・協議を積み上げることに同意した。
 公務員連絡会では、はがき要請行動・署名行動のほか、6月15日から、第1次中央行動を皮切りに、職場・中央での取り組みを強化する。
 官民比較方法の見直しが人事院勧告に反映されれば、私たちの人事委員会勧告にも大きな影響を与えることは必至。給与水準を維持向上させるべく、全組合員が積極的に取り組み、官民比較方法の見直しを阻止しよう。


▲人事院と交渉する 公務員連絡会 6月7日、「2006年人事院勧告に関わる要求」を提出した。

公務員連絡会人勧期要求 ~抜粋~
1. 官民比較方法の基本的な枠組みに関わる比較対象企業規模等については、2006年の勧告で拙速な見直しを行わないこと。
2. 2006年度の給与改定に当たっては、官民比較方法の見直しを行わないことを前提とし、月例給与の水準を維持・改善する勧告を行うこと。また、一時金についても、民間の実勢を踏まえ、支給月数の増を勧告すること。
3. 2010年までの給与制度見直しの経過措置期間中であることも踏まえ、較差の配分、手当のあり方等については、十分交渉・協議、合意すること。
4. 育児・介護を行う職員の短時間勤務制度の早期実現にむけ、定員カウントの弾力化等の調整を急ぎ、2006年の勧告時点までに意見の申し出を行うこと。
5. 所定内勤務時間の短縮については、人事院勧告時において、具体的な措置を講じる報告を行うこと。
 

●自治労 第132回中央委員会
全国から千人が新潟・長岡へ!
=自治労本部=「高裁判決を注視する」



 自治労は、全国から1000人の組合員が集まる第132回中央委員会を、5月25日から26日にかけて新潟県長岡市で開催した。
 中央委員会では、当面する賃金闘争「地域給」課題や市場化テスト・指定管理者制度の公共サービスの民営化問題に加え、来夏の参議院選挙をめぐる対応について議論が行われた。自治労本部は比例代表に組織内候補として、相原久美子氏(59・北海道本部)の擁立を提案。それに対し、支持するとの発言がある一方、「地域事情の考慮から又市征治氏(61)も支持すべき」などとした議論も展開された。自治労本部は「地域事情について各県と協議し、十分考慮して対応する」「又市征治氏の取り扱いは来夏の選挙後速やかに検討する」とした答弁を行い、すべての議案が賛成多数で可決された。

●鈴木副委員長
「減額調整訴訟は労働基本権確立の闘い」

▲中央委員会で発言する鈴木副委員長

 静岡は、県職として鈴木修副委員長が発言し、02年減額調整訴訟について(1)不利益不遡及に反すること(2)賃金全額払いの原則に反すること(3)財産権の侵害であることの3点から静岡県を相手に訴訟を起こした。05年11月の静岡地裁では「減額調整は実質的には不利益遡及と認められる。公務員といえども不利益不遡及の原則は適用される。しかし、情勢適応の原則から減額調整は高度な必要性、合理性がある」として不当敗訴となった。
 東京高裁へ控訴し、2月及び4月の2回にわたる口頭弁論を経て7月11日に判決が予定されている趣旨を報告。「裁判闘争は、元々労働基本権がないために発生したものであり、私たちは、この闘いを労働基本権確立に向けた闘いと位置づけ、最高裁の闘いも検討している」として自治労本部の支援を訴えた。
 これに対して自治労本部は「基本的方針は変わらないが、高裁判決を注視していく」と答弁を行った。
 

●組合専従役員 知事交渉
主体性ある給料表のあり方検討を申し入れ
集中改革プランの慎重対応
道州制・広域連合研究も議論

ルールを変えるときには、皆が納得する必要がある
 5月31日、組合専従役員は知事室にて石川知事との交渉を行った。組合から、給与決定システム、集中改革プラン見直し、地方分権の確立について意見を申し入れ、知事から回答を受けた。


▲石川知事(左)に対し申し入れをする鈴木委員長(写真左から2番目)をはじめとする組合専従役員=5月31日、東館5階知事室

主な交渉経過
●給与関係
組合  4月に給与構造改革(地域給の導入)が行われ、仕組みが大きく変わった。本県の公民較差に基づくものではなく、他の特定地域の較差によって決定され、静岡県職員の給料表の根拠があいまいとなった。本県の民間労働者にあわせ、主体性を持った人事委員会機能の強化やこれからの県職員の給料表のあり方について検討を要望する。
 一方、本年の勧告課題として官民給与比較の企業規模100名以上を50名以上に拡大しようとする動きがある。従来から組合は、労働組合がある企業と比較をするべきと申し入れている。根拠や透明性のある地域民間労働者に即した給料表確立が必要だ。
知事  今はできるだけ生産性の向上をはかり、効率のよい政府を作ることが至上命題になっている。能率を上げると同時に、節約できるところはしていくという動きの中で、給与も基準設定が不透明、甘いとの指摘もある。国公準拠はなくなるとはいえ、今現在でも国・地方の業務内容は大まかに言えば類似をしている。国が50名となり、「地方は地方で」となる場合でも、まったく国を無視することや、まったく違う発想を持ってということは現実的ではないのではないか。
組合  かつては国公準拠せよで、現在それは認めない。つまり(水準の)低い方低い方でやってきている。これから現給保障について矛盾がでてきて、現在の給料体系にほころびがでる。そのときに人事委員会・使用者・組合で県の給料決定のあり方について議論を行う場が必要と考えている。
知事  今までとルールを変えるときには、県民を含めて皆が納得して変える必要がある。

●職場・権利問題
組合  2月に県の集中改革プランが公表された。かなり大きな人員削減計画(7・7%)だが、本県は、すでに行革をおこなっており、職場実態から見ると、ぎりぎりの人員でやってきている。さらに毎年100人削減は大きな問題。必要な人員と業務を精査し、慎重な対応と、我々の意見を聴く場を持ちながら進めてもらうことを申し入れる。現場では、健康問題や超過勤務など大きな影響が出ると考えている。
 また、県立3病院の一般地方独立行政法人化という全国的には稀有な仕組みが検討会で議論されている。なぜ一般地方独立行政法人化なのか根拠が不明確。答申が出た後、県が関与する過程の中で、職場、組合の意見を十分踏まえ慎重に対処してもらいたい。
知事  検討会での議論は途中経過を承知していない。答申が出たら、論拠も含めて詳しく聞いて判断したい。少なくとも、病院の運営に携わっている病院長などの感覚では一般地方独立行政法人化したほうが、より経営の自立性が発揮できると聞いている。私は地方公営企業法全部適用(全部適用)、一般地方独立行政法人も、白紙研究したほうがいいと考えている。
組合  たしかに柔軟性、機動性が必要になってきていることは否定しないが、形態を変えることが必要なのか。全部適用が全国的な流れの中で、一般地方独立行政法人はほとんどない。なぜかというと適さないからではないのか。幅広い議論が必要ではないか。
知事  いろんな議論を経て判断したい。大いに議論をしたい。

●道州制
組合  道州制も様々な議論が活発化してきている。最近、組合でも広域連合の検討を行っている。世界の道州制は(人口)最大500万人規模だが、総務省の案では8~13の道州で、1000万人という案が出ている。この規模では、現行の県及び市町村が引き続き不可欠であり、3層制になってしまう。その意味から広域連合は検討すべき課題であり、本県の研究はそれなりに進んでいる。
知事  市町村合併が進み、基礎的自治体が住民に直接サービスを行うようになってきている。ところが町・村では、財政的・法的な仕組みができないこともある。住民にとって見ればワンストップサービスができなくなり、差ができることとなる。組織的にも高度な機能を発揮するためには、ある程度大きな職員構成を持たないと不利になる。広域連合として役割を担えれば地域に県の出先ではなく自分たちの自治体のイメージを持つことができる。県は国の企画部門と出先の両方加味した仕事を担うことになる。
 

●静岡県職員組合60周年記念 7月8日(土)

◆第21回静岡県職自治研集会
13:00~15:00 ユーフォニア
講演「分権改革・今後の展望」
講師:千葉大学教授 新藤宗幸氏

◆静岡県職員組合結成60周年記念祝賀会
15:30~17:00 ブケ東海静岡
参加予定者:来賓他

◆県職結成60年を組合員とOBがともに祝う集い
15:30~18:00 クーポール会館
参加予定者:組合員、退職者の会会員他

●講演会、 祝う集いは組合員の方どなたでも参加できます
●参加希望者は各支部書記局まで連絡してください
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